研究内容

将来の通信、記録、センシング、表示など情報技術の飛躍に向けてナノメートルレベルの分子デバイスや超微粒子材料に期待が寄せられています。本講座では単一分子、単一粒子レベルの光と物質の相互作用を基盤にオプトナノサイエンス材料の開拓を目指します。特に光応答性および光制御性を有する分子・高分子さらにはナノ粒子材料の開発を行います。研究技術としての材料合成と精密光学測定のクロスオーバーを目指します。

フォトクロミック光スイッチング分子の開発

フォトクロミック分子は光照射により可逆に分子構造が変化する分子です。特にヘキサトリエン系フォトクロミック分子はメモリ性、固体状態での反応性や耐久性に優れさまざまな分子スイッチングが可能と期待されます。本研究室では、3つのアリールユニットにより形成されるターアリーレンを基本構造とする様々な分子構造のフォトクロミック分子を開発し、分子構造変化に伴うπ共役系の切り替え、イオン間相互作用や蛍光など様々な分子スイッチング現象を探求しています。





構造、表面、集合状態の制御に基づく高特性半導体ナノ結晶材料の創成

ナノメートルサイズの半導体超微粒子は量子サイズ効果によりバルク材料とは異なるユニークな性質を示します。その特長の一つとして、量子閉じ込め効果によるオングストロームレベルでのサイズの違いに依存した発光があげられます。当研究室では半導体ナノ結晶の組成(半導体の種類)、表面状態(配位子、媒体との相互作用、キラル表面など)、ならびに集合状態(ナノ粒子集合体、高分子-ナノ粒子コンポジット)の制御により、高特性の半導体ナノ結晶材料の開発を行っています。


インテリジェント蛍光プローブの開発

プローブ分子は金属イオンなどのゲスト分子と相互作用することで、発光強度を変化させゲスト分子を可視化することができます。このようなプローブ分子とゲスト分子との相互作用は通常1:1のシンプルな錯形成様式に基づきます。当研究室ではゲスト分子との組織構造がゲスト分子の濃度変化に応じて段階的に変化するプローブ分子の開発に取り組んでいます。このようなプローブ分子は形成する複数の組織構造がそれぞれ異なる発光シグナルを示すことで、溶液中のゲスト分子の濃度変化を発光色などの光情報の違いとして可視化できるプローブとして機能することが期待されます。