当研究室では、主にCO2分離、H2分離を対象として、メソポーラス材料を中心にミクロ〜マクロポーラスな多孔質材料の研究開発を行っております。
メソポーラス材料は、ソフトテンプレート法、ハードテンプレート法などにより合成されており、合成条件によりその細孔特性を制御可能であるという特徴があります。 特にメソポーラスシリカは、そのメソ細孔空間を鋳型としたゲスト化合物の合成や、表面水酸基との反応を利用した官能基化が可能です。 我々はこれまでにメソ多孔体の細孔内表面の水酸基をCO2と親和性の高いアミノ基類で修飾することで、高性能な新規CO2吸着剤を開発してきました。

■ CO2分離回収用固体吸収材

これまでの知見に基づき、近年では経済産業省委託事業「二酸化炭素分離回収高度化事業(固体吸収材等開発事業)」において、CO2分離固体吸収材の開発を行っています。 多孔質材料とアミン吸収剤との複合材料である固体吸収材は、従来のアミン吸収法と比べて、CO2分離回収エネルギーの低減が見込まれており、早期実用化が期待されています。 これまでの研究において、高CO2吸収容量を示す材料や低温で再生可能な材料を見出しており、現在、材料の性能向上およびプロセス性能評価を進めています。 また、これらの技術を応用し、宇宙等の閉鎖空間におけるCO2除去も検討中です。

図 固体吸収材開発および性能評価

メソ多孔体材料の研究開発

環境適応物質学研究室

公益財団法人 地球環境産業技術研究機構(RITE

連携研究室

奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科