NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 ~光ナノサイエンス~

分子複合系科学研究室

教員 / 連絡先
教員教授: 上久保 裕生
助教: 山崎 洋一、林 有吾
キーワード分子複合系、蛋白質科学、生物物理学、構造生物学、蛋白質設計工学、X線溶液散乱、X線結晶構造解析、中性子結晶構造解析、低温分光法、振動分光法、蛍光寿命測定、組換DNA技術、人工蛋白質、構造蛋白質、蛋白質輸送システム、神経軸索伸長システム、光情報変換システム、分子間相互作用、分子内相互作用、動的秩序解析
連絡先TEL:0743-72-6101
研究室URLhttp://mswebs.naist.jp/LABs/kamikubo/index.html

様々な分子が協奏的に作用することによって、個々の分子では成し得ない高度な機能を実現することができる。生命システムではこの性質を巧みに利用している。本研究室では、特に生命機能の中核を担う蛋白質分子集団が示す自律的集合離散現象に注目し、創薬のターゲットとなり得る蛋白質分子複合系の理解と新規蛋白質分子複合材料の開発を目的とする。

蛋白質集団は自律的な集合離散を繰り返すこと(動的秩序)によって高度な機能を実現している。従って、蛋白質が示す機能性を分子レベルで理解するためには、多種多様な蛋白質が共存する環境で、個々の蛋白質の状態変化や蛋白質間の相互作用の変調を解析する必要がある。本研究室では、従来法では困難であった、多成分平衡状態を解析する新規手法を開発することによって(図2)、情報伝達システム、蛋白質輸送システム、神経軸索伸張システム等の創薬のターゲットとなり得る分子集団(図1)が示す特性の理解を目指している。

シルク等の天然由来の機能性材料も、その構成要素は蛋白質であり、いまだ人工合成材料では越えられない特性を兼ね備えている。本研究室では、蛋白質分子複合系が示す自己組織化能に着目し、その素過程を解析し活用することによって、天然を超えるしなやかで強靭な新規蛋白質分子複合系材料の開発を行っている。

蛋白質集団が示す動的秩序や自己組織化的な分子集合体形成には、構成要素である個々の蛋白質の動作によって制御されている。特に、蛋白質分子内で生じるプ ロトン移動は蛋白質の構造転移を引き起こす主要な因子と考えられており、その意味で蛋白質は一種のプロトニクスデバイス(図3)と言える。本研究室では、 蛋白質の動作機構を明らかにすると同時に、動作する人工蛋白質の創製法の開発を進めている。

  • 図1:様々な分子複合系
  • 図2:µ流路を活用した相互作用/構造解析法の開発
  • 図3:新規蛋白質分子複合系材料の開発
  • 図4:蛋白質の動作を可能にするプロトニクスの解析

1.H. Kuramochi, S. Takeuchi, K. Yonezawa, H. Kamikubo, M. Kataoka, T.Tahara
Probing the early stages of photoreception in photoactive yellow protein with ultrafast time-domain Raman spectroscopy
Nature Chemistry 2017,10.1038/nchem.2717(2017)

2.J. K. Endow, A. G. Rocha, A. J. Baldwin, R. L. Roston, T. Yamaguchi, H. Kamikubo, K. Inoue
Polyglycine acts as a rejection signal for protein transport at the chloroplast envelope
PLoS ONE 11(12),e0167802 (2016)

3.Y. Yoshimura, N. A.Oktaviani, K.Yonezawa, H.Kamikubo, F. A. A. Mulder
Unambiguous Determination of the Ionization State of a Photoactive Protein Active Site Arginine in Solution by NMR Spectroscopy
Angewandte Chemie 56,239-242(2017)

4.L. Zhang, H. Kondo, H. Kamikubo, M. Kataoka, W. Sakamoto
VIPP1 has a disordered C-terminal tail necessary for protecting photosynthetic membranes against stress in Arabidopsis
Plant Physiology 171, 1983-1995(2016)

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