NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 ~光ナノサイエンス~

凝縮系物性学研究室

教員 / 連絡先
教員教授: 大門 寛
准教授: 服部 賢
助教: 武田 さくら
特任助教:田口 宗孝、松田 博之
キーワード表面物性,放射光,二次元光電子分光,走査トンネル顕微鏡,ホールサブバンド
連絡先TEL: 0743-72-6020
研究室URLhttp://mswebs.naist.jp/LABs/daimon/index-j.html

ナノメートル以下のサイズになると,鉄も非磁性になり金も反応性が高くなるなど,全ての物質は通常とは異なる性質を示すようになる.それらは省資源・省エネルギー・元素戦略・ナノテクノロジーに必須な微小新材料であり,固体表面においては原子・電子レベルで製作・測定が行える.当研究室ではそのような原子レベルでの表面ナノ新物質を作成し,二次元光電子分光など独自の手法により原子構造や電子構造を詳しく研究することにより,原子や電子のレベルからのナノ世界の物性解明と新機能創成を目的としている.半導体表面上の超格子構造や磁性薄膜,超伝導表面,また,触媒,分子エレクトロニクスなどに重要な有機・バイオ分子吸着表面などを研究対象としている.

研究手法にも,当研究室独自のものが多くある.DIANAは当研究室独自の分析器で,二次元光電子分光という強力な解析ができる.SPring-8で作られた円偏光軟X線と組み合わせて,原子配列の立体写真を撮影することができ,特定の原子の周りの原子配列を立体的に直視できる.また,立命館大学SRセンターでは,直線偏光と組み合わせて,電子の軌道解析を行っている.超高真空試料作成複合評価システムは,3台の「新物質作製装置」で作成した表面新物質を5台の評価・解析装置に超高真空搬送路で搬送する世界最大の複合評価システムである。走査トンネル顕微鏡(STM),反射高速電子回折(RHEED),などで表面の原子構造を規定し,超高分解能分析器SES2002やDIANAでエネルギーバンドやフェルミ面といった電子状態を詳しく解析している.

実験以外にも,研究者・高度技術者になるために習得しなければいけないことを教育している.知識を深めるための積極的な勉強,独創性の鍛錬,実験技術を高めるための工作・制御・データ解析などの技術の習得,研究室の仲間との協調性,などである.卒業までに何か一つ装置の改良や作製をさせるようにしている.セミナーや輪講では英語での発表方法などをシステム的に教える他に,スタッフが日常的に教育している.
研究室の中だけではなく,学内外の研究者との交流も大切である.いくつかの学外の研究者とは共同研究を行っており,SPring-8,立命館大学SRセンターなどの放射光共同利用施設や,諸外国にも積極的に行かせている.

SPring-8で作られた円偏光軟X線と,独自の分析器DIANAを組み合わせて,原子配列の立体写真を撮影し,特定の原子の周りの原子配列を立体測定している.その手法を応用して,原子層ごとの磁性や電子状態の研究ができる「回折分光」の手法を開発した.その他,走査トンネル顕微鏡(STM),反射高速電子回折(RHEED),光電子回折・ホログラフィーなどを駆使している.

直線偏光放射光とDIANAを組み合わせて,エネルギーバンドやフェルミ面を3次元マッピングし,そのバンドを構成している電子軌道を解析している.また,超高分解能分析器SES2002を用い,当研究室で発見されたホールサブバンドを詳しく解析している.

結晶表面でのNOなどの低分子や,有機太陽電池関連有機分子の吸着過程,分解過程などを,光電子分光,STM,AES,LEED,TPDなどで原子レベルで調べている.

表面に吸着して作製される原子層は,表面だけに存在する新物質である.そこに現れる新奇な電気伝導度や磁性を測定・解析している.

広角対物レンズ立体視光電子顕微鏡などの新装置を開発している.

  • 二次元光電子分析器(DIANA)を立体原子
    顕微鏡として用いた原子配列の立体視
  • ホールサブバンド
  • グラファイトの
    3次元バンド構造

Atomic-Layer Resolved Magnetic and Electronic Structure Analysis of Ni Thin Film on a Cu(001) Surface by Diffraction Spectroscopy,
F. Matsui, T. Matsushita, Y. Kato, M. Hashimoto, K. Inaji, F. Z. Guo, and H.Daimon,
Phys. Rev. Lett. 100, April (2008) 207201.

2008/4/15 大門教授,松井助教がSpring-8の松下智裕氏,郭方准氏とともに文部科学大臣表彰受賞

Three-dimentional atomic-arrangement reconstruction from an Auger-electron hologram,
T. Matsushita, F. Z. Guo, F. Matsui, Y. Kato, H. Daimon,
Phys. Rev. B 75, 085419-1-5, February (2007).

Iron silicides grown by solid phase epitaxy on a Si(111) surface: Schematic phase diagram,
K. Kataoka, K. Hattori, Y. Miyatake, H. Daimon
Phys. Rev. B 74, 155406, October (2006).

Atomic-orbital analysis of the Cu Fermi surface by two-dimensional photoelectron spectroscopy,
F. Matsui, H. Miyata, O. Rader, Y. Hamada, Y. Nakamura, K. Nakanishi, K. Ogawa, H. Namba, H. Daimon
Phys. Rev. B 72, 195417-1-5, November (2005).

Visualization of in-plane dispersion of hole subbands by photoelectron spectroscopy,
S. Nishino Takeda, N. Higashi, H. Daimon,
Phys. Rev. Lett. 94, 037401-1-4, January (2005).

研究室紹介

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