NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学領域 ~光ナノサイエンス~

反応制御科学研究室

教授:垣内 喜代三
准教授:森本 積
助教:谷本 裕樹

研究室URL:  http://mswebs.naist.jp/LABs/kakiuchi/index-j.html

有機分子合成のマイスターを目指して

有機化学の知識や合成化学の経験が望ましいです。しかし、これまで理工学系学部に限らず人文系学部出身の学生も受け入れ、無
事修了していきました。有機化学を極めたいという研究意欲、有機化学を知りたいという知的好奇心をもった学生を歓迎します。

学生各自が考え計画した方針を基に、研究が効率よく進むように教員が方向付けします。研究の成果を日々のディスカッションや報
告会で発表する機会を設け、自分の研究の意義に対する理解を深めるよう指導します。また、学会への参加や学会での成果発表を促
し、自身以外の研究者に論理的に説明できる能力を涵養します。さらに、研究室ゼミナール(英語論文紹介)を通して、英語論文読解力、
有機化学知識、プレゼンテーションスキルの向上を図るとともに、学生間の評価によるフィードバックを経てこれらの能力を強化します。

有機合成のマイスターとして自在に分子を組み立てていく力を身に着けることができます。有機化学の経験と知識を深めてもなお予
想外の困難に直面することは日常茶飯事です。しかし、緻密な研究計画の立案や実験結果に対する考察と精査を繰り返していくことで、
分子の声が聞こえてくるようになります。そして、その声に真摯に耳を傾けることで、かならずやその願いを聞き届けられる精密制御合
成の匠となることができます。併せて、合成技術だけでなく、得られた分子が何であるかを判断する構造解析やその物性を知るための
分析技術についても習得できます。他にも、国内外学会発表による研究の発表能力、留学生との日本語以外でのディスカッションを通
じたコミュニケーションスキルが鍛えられます。

製薬、農薬、化学メーカー、材料メーカー、化粧品、研究機関(琉球大学・インドネシア大学・天津理工大学・同志社女子大学・慶
應義塾大学など)

本研究室は、有機化学を基盤として“物質を創成する”ことを目的としたグループです。NAISTでは特異な、世界でだれも知らない“物質を創成するワザ”を発見したり、反応を巧みに制御した“精密な分子合成”を実現したりといった、応用分野での材料・創薬など世の中の役に立つ成果の根幹を担う絶対不可欠な研究を進めています。我々はこうした基盤技術を主軸とし、(1)新化学変換の発見・開発、(2)新有機物質の創成、(3)創成した有機物質の新機能・新現象の開発、に関する研究を通じ、それらの応用による生物活性や機能物性分子の創出を目指します。具体的には以下の3つのトピックを中心として研究を行っています。
①生理活性化合物や有機材料など、多様な機能を有する有機化合物の合成を指向した新しい方法論の開発を目指します。具体的には高反応性窒素官能基の自在制御による新合成法、ならびに周期典型元素の機能性を駆使した革新的生物活性、機能材料分子の合成を行います。これまでに有機アジドのような高い反応性を有する分子を精密制御した合成法の確立と生物活性分子への応用、ならびにりん光発光性を示す新しいゲルマニウム環状分子材料の創出を達成しています。
②遷移金属錯体触媒を用いて、合成化学的に未利用な炭素資源、例えば糖類や二酸化炭素などの新しい利用法を開発し、それを利用した新規物質の創成を目指します。これまでに、ホルムアルデヒドをカルボニル(C=O)源とした新規触媒反応を見出し、種々のカルボニル化合物合成を達成しています。
③光を最大限活用した効率的有機合成を実現する連続的分子合成システムを開発しています。フローマイクロリアクターを用いた有機光反応の高効率化を実現し、効率化の要因となる新現象の発見に至っています。また、CMOSインテリジェント複合センサを実装したフローマイクロリアクター装置を新たに作製し、高効率有機光反応スマートデバイスの実現を目指しています(本学光機能素子科学研究室と共同研究)。さらに、フロー合成だけでなく、光照射だけで有機分子の機能をオン/オフでき、蛍光発光によって反応の進行をモニターできる新しい機能性保護基を開発し、そのケミカルバイオロジー研究への応用展開を進めています。

各種分析機器:500MHz NMR、GC(MS)、HPLC、FTIR、UV-vis、蛍光光度計、旋光計精密合成用機器:リサイクル分取HPLC、中圧分取HPLC、低温恒温槽、
光反応装置、グローブボックス、マイクロリアクター

・最近の研究業績:(1)(CoverPicture)“Arene-inserted Extended Germa[n]pericyclynes:Synthesis, Structure, and Phosphorescence Properties”, Chem. Eur. J .2017, 23 , 10080(. 2)“Remarkable Improvement of Organic Photoreaction Efficiency in the Flow Microreac tor by the Slug Flow Condition Using Water”, Org. Process Res. Dev . 2016, 20 , 1626(. 3)(Cover Picture)“Accessible Protocol for Asymmetric Hydroformylation of Vinylarenes Using Formaldehyde”, Org. Biomol. Chem. 2015, 13 , 4632.
・共同研究:インドネシア大学(インドネシア)、イズミル大学(トルコ)、高麗大学(韓国)、大阪大学、京都大学、筑波大学、宇部工業高等専門学校
・外部資金: 文科省科学研究費補助金、科学技術振興機構(JST)、各種民間財団研究助成

研究室紹介

  • Youtube 物質創成科学領域・オフィシャルチャンネル
  • 大学へのアクセス・問合せ

ピックアップコンテンツ

  • ナノテクノロージープラットフォーム