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光機能素子科学講座の笹川清隆助教が日本光学会光学論文賞を受賞

【受賞概要】

 2009年3月31日,光機能素子科学講座の笹川 清隆 助教が平成21年日本光学会光学論文賞を受賞しました.同賞は,光学に関する優秀論文の第一著者(40歳未満)に対して与えられるものです.

【論文タイトル】

K. Sasagawa, A. Kanno, T. Kawanishi, and M. Tsuchiya, “Live electro-optic imaging system based on ultra-parallel photonic heterodyne for microwave near-fields,” IEEE Trans. Microwave Theory and Tech., vol. 55, no. 12, pp. 2782-2791, Dec. 2007.

【受賞者】

笹川 清隆 助教

【受賞者コメント】

 この度,光学論文賞という名誉ある賞を頂き,大変光栄に存じます.
 今回の受賞論文は,イメージセンサを使って,電気光学効果に基づく高周波電界イメージングを飛躍的に高速化した点に新規性があります.イメージセンサの各々の画素における取得時間は従来法と同等かそれ以上ですが,並列性を生かすことにより,リアルタイム動画として電界分布を可視化することができます.受賞論文は前所属である(独)情報通信研究機構において行われた研究に関するものです.また,共著者である同機構の土屋昌弘氏,菅野敦史氏,川西哲也氏に感謝申し上げます.

【受賞対象となった研究の内容】

 携帯電話や無線LAN,GPSに代表されるマイクロ波を利用した高周波技術が普及し,小型かつ高機能な機器開発やこれまであまり利用されてこなかったミリ波 (30~300GHz)帯への展開が求められています.これらの高周波機器開発においては,回路内の信号伝搬や電磁波の漏洩についての検討が重要となります.その手掛かりを得るための手法の一つとして,回路上に分布する電界の映像化が挙げられます.今回受賞の対象となった論文は,マイクロ波電界の分布を実時間撮像するイメージング装置を報告したものです.本装置では,GHz帯の高周波電界を100×100画素の電界強度および位相像を毎秒30枚の動画像取得を実現しており,伝送線路上を伝搬する信号やアンテナにおける共振が可視化されます.電界の検出には電気光学結晶を利用しており,電界による結晶の複屈折率変化が光によって計測されます.従来,この原理を用いた電界計測では,単一の測定点を走査して分布像を得ていたために,画像取得時間が大きな課題の一つでした.これに対して,光学系の並列性を応用することに着目して,イメージセンサを用いた多点の並列計測およびデジタル信号処理による実時間演算を提案し,電界分布のリアルタイム映像化を実現しました.

 

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