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光機能素子科学講座の宍戸三四郎君がIEEE SSCS Kansai Chapter Academic Research Awardを受賞

【受賞概要】

 光機能素子科学講座の宍戸三四郎君(博士後期課程2年)が2009年5月18日から20日にかけて,北九州国際会議場で開催された電子情報通信学会集積回路研究専門委員会(ICD)主催の研究会「LSIとシステムのワークショップ2009」においてポスター発表を行い,IEEE SSCS Kansai Chapter Academic Research Awardを受賞しました.同賞は審査員による選考の結果極めて独創性の高い研究発表に贈られる賞です.

【受賞研究テーマ】

脳神経活動の光計測用CMOSイメージセンサ

【研究者・著者など】

宍戸三四郎1,小黒康裕1,笹川清隆1,徳田崇1,塩坂貞夫2,加藤天美3,太田淳1

1奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科
2奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科
3近畿大学医学部脳神経外科

【受賞者コメント】

 この度,「LSIとシステムのワークショップ2009」においてこのような賞を頂き,大変光栄に思います.今回の発表は,戦略的創造研究推進事業(CREST)「バイオメディカルフォトニックLSIの創成」によるものです.御指導頂きました太田教授をはじめ共著者の方々に,この場を借りて深くお礼を申し上げます.今回の受賞を励みに,今後も実用的なデバイスの実現を目指して意義のある成果を出していきたいと思います.

【受賞対象となった研究の内容】

 開頭して患部を切除するようなてんかん手術においては,切断部位の確認のために脳表上に皿電極を配置して手術前2週間程度,手術時に数時間にわたりEEG (electroencephalogram: 脳波)の計測が行われます.このような脳機能測定において,計測の信頼度向上のために幾つかの測定手法を併用することは重要であり,我々はEEG計測だけでなく光計測法により脳神経活動記録を簡易に行えるCMOSデバイスの開発を目指して研究を行っています.
 光計測法では,大脳皮質神経細胞活動のin vivo記録法で,生体内組織の光学的特性を反映する内因性信号を計測します.これは,神経活動による血流量変化やヘモグロビンの酸素化・脱酸素化を吸収スペクトルの変化,濃度変化,散乱強度変化といった生体に内在する物質に起因すると思われる信号を測定するものです.これまでに,ワンチップで脳神経組織の内因性光学的信号(IOS:Intrinsic Optical Signal)やエリアイメージ取得,脳波計測を可能とするCMOSイメージセンサの試作・設計を行っており,イメージングと脳機能計測の両立を目指して研究を行っています.
 てんかん手術という臨床における具体的な事例から,必要とされる測定システムの考案し,実現のためのマルチモーダルな計測を可能とするデバイスをシンプルな構成で実現した点が評価され受賞に至りました.

 

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