NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 ~光ナノサイエンス~

量子物性科学研究室博士後期課程2年の水野斎君が第33回(2012年秋季)応用物理学会講演奨励賞を受賞

2012年9月13日に松山大学で開催された第73回応用物理学会学術講演会で口頭発表を行った内容に対して,量子物性科学研究室博士後期課程2年の水野斎君が講演奨励賞を受賞しました.同賞は,応用物理学の発展に貢献しうる優秀な講演会論文の発表に対して贈られるものです.また,2013年3月27 日には神奈川工科大学において応用物理学会会長から賞状と記念が贈呈され,30日に記念講演を行いました.

シアノ基置換(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー結晶からのレーザー発振

水野 斎(奈良先端大物質),前田 拓郎(奈良先端大物質),柳 久雄(奈良先端大物質),佐々木 史雄(産総研電子光技術),堀田 収(京都工繊大院工芸)

この度,一般講演件数の1%程度の候補者にしか授与されない講演奨励賞を受賞することができ,大変光栄に思います.同賞を受賞することができたのは,ご指導頂いた柳久雄教授をはじめ,共著者の方々から様々なアドバイスを頂き,建設的な議論を行うことができたからであると考えています.この場を借りて厚く御礼申し上げます.

本研究の特色は,分子の両末端の置換基を変更することによって結晶構造や分子配向を制御できるだけでなく,p型,n型特性も変化することを明らかにし,一般的に結晶化が困難と言われているn型材料を気相成長法によって容易に単結晶化できることを報告したことです.また,(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー(TPCO)では初めてBP1T-CNというn型材料からの光励起レーザー発振を室温・大気下で低閾値で観測しました.さらに,発光の利得係数も高い値を持ち,有機レーザーの利得媒質として非常に有望であることを示しました.一方,TPCO結晶において,レーザー発振閾値以下で観測されるスペクトル分裂と遅延型パルス発光のメカニズムに関して,無機半導体マイクロキャビティにおける励起子ポラリトンのレーザー発振と現象的に非常によく似ていることから,高い屈折率によって結晶中に閉じ込められた光と励起子がカップリングした励起子ポラリトンライクな現象に起因している可能性が示唆されました.以上の結果は,有機結晶のレーザー発振の研究に新たな知見を与えるだけでなく,TPCOの光機能材料としての新たな可能性を切り拓くことに繋がると期待されます.

量子物性科学研究室のホームページはこちらをご覧ください.

 

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