NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学領域 ~光ナノサイエンス~

物質創成科学専攻光情報分子科学研究室の博士後期課程修了生Jan Patrick Dela Cruz Calupitan博士がフランスのC’nano賞を受賞

2018年12月12日、フランスのトゥーロン市で開催されたC’nano conferenceにて、物質創成科学専攻、光情報分子科学研究室の後期課程修了生Jan Patrick Dela Cruz Calupitan博士にC’nano賞が授与されました。この賞は、学際的な博士論文「高感度ターアリレン:合成、スイッチング、および走査型トンネル顕微鏡研究」に授与されたもので、光―電子機能性を有する有機分子に関する、合成、光化学、量子化学計算、更に顕微鏡計測の結果など幅広い研究成果がまとめられています。C’nanoはフランス国内のナノテクノロジーおよびナノサイエンス分野の研究者のネットワークで、フランス政府機関CNRSの認証を得ています。フランスの大学で授与されたナノサイエンス、ナノテクノロジーに関連する博士学位取得者から毎年1名が表彰されます。

Jan Patrick Dela Cruz Calupitan博士は、Ateneo de Manila University, Phillippinsを修了後、NAISTとPaul Sabatier大学(フランス)のダブルディグリープログラムに入学しました。このプログラムの最初の学生として2018年それぞれの大学から博士学位を受けました。すでに2018年3月にNAIST最優秀学生賞を受賞しています。

【写真左がJan Patrick Dela Cruz Calupitan博士】

高感度テラリレン:合成、スイッチング、および走査型トンネル顕微鏡研究

Jan Patrick Dela Cruz Calupitan, 河合壯(教授), Gwénaёl Rapenne(教授)

I would like to thank Prof. Kawai and Prof. Rapenne in NAIST and UPS for their mentorship and guidance all throughout my PhD studies. I also appreciate Assoc. Prof. Nakashima, Dr. Olivier Galangau, and my labo-mates in Photonic Molecular Science (NAIST) and CEMES (Toulouse) for their contributions.

光スイッチングジアリールエテンは、その熱双安定性、高い疲労耐性、および迅速な反応のために、次世代の電子デバイスのとして期待されてきました。その中心基をアリール基に修飾してテラリレンを生成させると、これまでスイッチング刺激に対する感度が満たされていませんでした。さらに、それらを小型化された電子デバイスに対して実行可能にするためには、走査型トンネル顕微鏡法(STM)によってこれらの分子を単一分子レベルで研究することが必要となります。

この研究には次の3つのポイントが挙げられます。(1)高感度テラリレン。 (2)STM研究のための修飾。 (3)STMの結果。まず、(1)は、スイッチング反応が効率的に達成され得ることが示されていることです。分子を注意深く設計することにより、環状変換速度は1000倍速く、100倍効率的になりました。(2)は、テアリレンをtert−ブチルおよびクロロ基で官能化したことです。これらの修飾は分子の光化学的性質を保持しながら同時にSTMコントラストを改善することが示されました。(3)では、STM試験を実施しました。 初期実験の結果、テアリーレンの2Dナノアセンブリを作製するための新たな方法がもたらされました。一方、単一分子イメージングは、表面上のテラリレンの異なる表面配座異性体および分子軌道のマッピングを明らかにしました。 このことは、将来の技術として発展させるためには、化学および物理の集学的見解が必要であることを示しています。

光情報分子科学研究室のホームページはこちらをご覧ください。

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