About our laboratory
量子物性科学研究室では,有機半導体やペロブスカイトなどの量子効果をもつナノメートルサイズの物質の性質をレーザー分光や顕微分光を用いて分析し,有機レーザーなどの新しい光機能材料の創成と物質内で起きるフェムト秒・ピコ秒スケールの超高速量子現象の解明と制御を目指した研究をしている。
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研究内容
量子的な性質(粒子と波の二重性)が現れるナノサイズの分子,微粒子,薄膜の機能を利用して,将来の光情報通信デバイスや光エネルギー変換材料への応用を目指している。 当研究室では主に,(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー(TPCO)と呼ばれる有機半導体材料から成る単結晶の光励起レーザー発振特性やレーザー発振ダイナミクスを調べている。TPCO単結晶では,通常のレーザー発振とは異なり,励起子ポラリトンや励起子フォノンポラリトンが関与したポラリトンライクなレーザー発振である可能性があるため,柳教授・水野助教を中心として,近年精力的に研究を行っている。バルク結晶でポラリトンライクなレーザー発振特性が得られたという先行例はほとんどない。結晶中で高度に一軸配向したTPCO分子間の強い相互作用によって非局在化した励起状態がこの特異なレーザー発振特性の起源であると考えられる。
分子エレクトロニクス&フォトニクス(柳・水野)
光電子機能をもつ有機分子を規則配列した低次元構造を作製し,分子間の協同現象を利用した新規発光現象の研究を行っている。最近は,水野助教を中心として,TPCOナノ結晶の量子サイズ効果に関する研究も行っている。有機結晶では世界最小クラスの数ナノメートルサイズのTPCOナノ結晶の作製にも成功しており,顕微発光分光法を用いてTPCOナノ結晶の特性評価を行っている。
量子状態の時空間ダイナミクスの観測と制御(香月)
固体中に生成した励起状態がどのように時間的,空間的に変化していくかを,フェムト秒レーザーを用いて観測する。さらに,レーザーパルス波形整形の技術を用いて,それらの量子状態を外部から制御することを目指している。
ナノ構造物質の光物性(山下)
環境に対応したナノ粒子,不純物をドープしたナノ粒子などナノ構造物質の光機能を吸収,発光,顕微分光(単一粒子分光),時間分解分光測定により明らかにする。