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分子複合系科学研究室の高瀬安迪さん(博士後期課程1年)が第18回日本蛋白質科学会年において日本蛋白質科学会ポスター賞を受賞

受賞概要

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2018年6月26-28日に新潟県朱鷺メッセで開催された第18回日本蛋白質科学会年会において、分子複合系科学研究室の高瀬安迪さん(博士後期課程1年)が日本蛋白質科学会ポスター賞を受賞しました。同賞は129件の受賞対象のポスター発表の中から11名の優秀発表者に授与されました。

研究題目・論文タイトル
残基間コンタクトの定量化による構造エレメントの予測
研究者・著者
高瀬 安迪(D1)、林 有吾(助教)、山崎 洋一(助教)、上久保 裕生(教授)

受賞者コメント

この度は、第18回日本蛋白質科学会年会においてこのような素晴らしい賞を賜り、大変光栄に思います。これまで親身にご指導くださった上久保先生、山崎先生、林先生に心より感謝いたします。これを励みに今後も研究に邁進し、構造エレメントがいかにして蛋白質の立体構造を規定するのかを解明したいと思います。

受賞対象となった研究の内容

所属研究室では、これまでにアミノ酸配列に記述された構造形成に関わる情報の抽出を目的として、網羅的アラニン挿入変異解析を開発してきました。本解析により同定された構造エレメントは立体構造形成に必須の領域であり、構造エレメントの同定によりアミノ酸配列中の構造情報の解読が進むと期待されます。しかし、本解析には膨大な時間を要するという問題がありました。そこで、本研究では短時間での同定を実現するため、立体構造中の残基間コンタクトに着目し、アミノ酸毎のコンタクトの多寡を周囲の残基との重複体積(CV)で表すことで、CVを利用した予測法の開発を行ないました。その結果、CVプロファイルの大きな値を示す領域が構造エレメントによく一致することを見いだしました。さらに、この事実から蛋白質の安定性は構造エレメント間のコンタクトによって規定されていることが明らかとなりました。この他、折り畳み初期に形成される構造領域とよい対応関係があることもわかり、構造エレメントが広く蛋白質の物性を決定していることを予見する結果となりました。

分子複合系科学研究室のホームページはこちらをご覧ください。