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機能有機化学研究室の笠倉望路さん(博士前期課程1年)が第33回基礎有機化学討論会 ポスター賞を受賞

受賞概要

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2023年9月12日から9月14日に岡山コンベンションセンターで開催された「第33回基礎有機化学討論会」において、機能有機化学研究室の笠倉望路さん(博士前期課程1年)がポスター賞を受賞しました。同賞は、研究内容並びに発表において優秀であることが認められたものに、その成果を称えることを目的として、授与されるものです。本年度は、審査に応募した260件のポスター発表中から37名(TOP15%以内)が選ばれ、表彰されました。


研究題目・論文タイトル

近赤外吸収オリゴリレンビスイミドの合成研究

研究者・著者

笠倉望路、吉田祥子、山田容子、荒谷直樹

受賞対象となった研究の内容

ナフタレンを1,8位方向に縮環したリボン状化合物であるオリゴリレンビスイミドは、繰り返しユニット数を増加することで最大吸収波長を長波長シフトさせることができ、その安定性も併せて優れた色素としての利用が期待できます。従来、単体そのものの性質は最大でペンタリレン(ナフタレンが5つ)までしか報告されていませんでしたが、本研究では、繰り返しユニット数6つのヘキサリレンビスイミドの合成に成功し、およそ30年ぶりにオリゴリレンビスイミドの最大分子長を更新しました。吸収スペクトルの形状に影響を与えないよう慎重に設計した置換基の導入によって、メディアへの可溶性とシャープな吸収帯を同時に確保した結果、吸収帯の75%が近赤外領域にシフトしました。さらに本研究では、繰り返しユニット数の記録を更新するオクタリレンビスイミド(ナフタレンが8つ)の合成についても予備的な成果を報告しています。

受賞者コメント

この度は第33回基礎有機化学討論会において、ポスター賞に選出いただき大変光栄に存じます。ご指導いただいた荒谷准教授、山田教授(現京大化研)をはじめとする機能有機化学研究室の皆様に深く感謝致します。また本研究は2022年度に当研究室を卒業された吉田祥子さんの研究を引き継ぎ、更なる発展を目指して進めてきたものです。今後も、研究室に蓄積されたノウハウや研究環境への感謝を忘れず、より一層の精進を重ねたいと思います。



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