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光反応分子科学研究室の森本積准教授が、2023年度長瀬科学技術振興財団長瀬研究振興賞を受賞

受賞概要

2023年4月3日、光反応分子科学研究室の森本積准教授が2023年度長瀬科学技術振興財団長瀬研究振興賞を受賞しました。本賞は、科学技術の振興を図り、もって社会経済の発展に寄与する、有機化学及び生化学等の分野の優れた独創的な研究提案に対して贈られます。

研究題目・論文タイトル

「単糖類の触媒的精密ガス化法の開発」

研究者・著者

森本 積


受賞対象となった研究の内容

合成ガスは、一酸化炭素と水素の1対1混合ガスであり、エネルギー源となるメタンや液体炭化水素を含む多種多様な有機化合物を合成・製造するための有機基幹原料です。これまで合成ガス自体は石炭、天然ガス、石油といった化石資源(枯渇性資源)から製造されていました。今回、非枯渇資源であるバイオマスから製造されている単糖類を、それを構成する全元素を全て精密に合成ガス化するための、受賞者の専門である有機金属化学、均一系触媒化学を用いた分子化学的アプローチが高く評価されました。本研究で目指す新触媒技術は、単糖類だけでなく最終的にバイオマス糖類の精密な合成ガス化へ展開することが可能であり、学術研究から直接カーボンニュートラル実現を目指します。

受賞者コメント

今回、単糖類のすべての元素を、無駄なく精密に合成ガスへ変換するための触媒技術の開発に関する研究提案に対して本賞を受賞することができました。合成ガスは、多くの有機化合物やエネルギー源の合成・製造の源となる有機基幹原料です。本研究を第一段階にして、再生可能資源であるバイオマス糖類の合成ガスへの変換を達成し、カーボンニュートラルに大きく寄与できると考えています。本提案の基となる知見は、研究室の共同研究者、学生の皆さんの汗と涙の結晶から得られたものです。この場をお借りしまして、深く御礼申し上げます。

キーワード

カーボンニュートラル、均一系錯体触媒、有機金属化学、単糖類、グリーンケミストリー



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