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センシングデバイス研究室の赤塚雅紀さん(博士前期課程2年)、白鳥大毅さん(博士前期課程1年)、福嶋宏之さん(博士前期課程1年)が第13回次世代先端光科学研究会で若手奨励賞を受賞

受賞概要

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2018年10月4日に開催された第13回次世代光科学研究会において赤塚雅紀さん(博士前期課程2年)、白鳥大毅さん(博士前期課程1年)、福嶋宏之さん(博士前期課程1年)が若手奨励賞を受賞しました。同賞は同研究会において毎回数名、応用物理学会の大分類2を中心とした放射線計測分野を始めとした産学界の関連分野において活発な研究活動を行っている若手に講演を依頼し、これまでの研究成果を賞するものです。

【写真左から白鳥大毅さん、福嶋宏之さん、河口範明准教授、赤塚雅紀さん】

・(赤塚)(C6H5C2H4NH3)2Pb1-xSrxBr4有機無機化合物のシンチレーション特性

・(白鳥)燐酸カリウムガラスの放射線誘起蛍光とアルミナ濃度の影響

・(福嶋)Ce添加SrHfO3結晶のシンチレータ特性

・赤塚雅紀(M2), 河野直樹(秋田大), 加藤匠(D2), 中内大介(D2), 河口範明(准教授), 柳田健之(教授)

・白鳥大毅(M1), 磯川裕哉(M2), 佐溝隼太(M2), 岡田豪(金沢工大), 河口範明(准教授), 柳田健之(教授)

・福嶋宏之(M1), 中内大介(D2), 河口範明(准教授), 柳田健之(教授)

受賞者コメント

(赤塚)この度は第13回次世代先端光科学研究会において、若手奨励賞を賜わり、大変光栄に思います。多大なご協力をいただいた先輩方および指導教員の皆様に感謝するとともに、今後も研究活動に励みたいと考えております。

(白鳥)栄えある次世代先端光科学研究会の若手奨励賞に選出していただき、大変光栄に存じます。これは偏に柳田教授をはじめとした先生方、先輩方のご指導の賜物であると深く感謝しております。この度の受賞を励みとし、一層の精進を重ねてまいる所存です。

(福嶋)このような栄誉ある賞を賜りまして大変光栄に感じております。今回の受賞にあたってご指導頂きました先生方及び先輩方に深く御礼申し上げます。今回の受賞を励みとし、今後も研究に取り組んで参ります。

受賞対象となった研究の内容

(赤塚)シンチレータは放射線照射により発光する物質で、医療やセキュリティなど様々な分野で応用されています。シンチレータは無機バルク体や有機バルク体での報告が多く、有機無期化合物におけるシンチレーション特性の報告は殆ど存在していません。そこで本研究は (C6H5C2H4NH3)2Pb1-xSrxBr4有機無機化合物を作製し、この物質のシンチレーション特性が良好であるということを明らかにしました。

(白鳥)ドシメータは放射線によるエネルギーを蓄積し、光や熱による励起によってその蓄積エネルギーを放出させることで発光量に応じた被爆線量を得ることができる素子です。我々は比較的優れた発光量を示すリン酸塩をベースとしたK2O-Al2O3-P2O5ガラスにCeを添加させることで5d-4f遷移による発光と、良好な線量応答性能を得ることを確認しており、今回の研究成果として組成中のAl2O3含有量を増加させることで、光学特性及びドシメータ特性を大幅に改善することができました。

(福嶋)シンチレータはガンマ線やX線などの放射線と相互作用することによって大量の光子を放出する蛍光体であり、医療やセキュリティ分野などに応用されています。しかしながら、シンチレータに求められる様々な性能を全て満たすものは未だに開発されていません。今回の研究では高い実効原子番号と高い密度を持つ酸化ハフニウム系の材料に着目し、その作製及びシンチレーション特性を評価しました。その結果バルク体SrHfO3の作製に成功し、Ce3+イオンの5d-4f遷移由来の速い蛍光寿命と400-500 nmの発光を確認しました。

センシングデバイス研究室のホームページはこちらをご覧ください。