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光情報分子科学研究室の朝戸良輔君(博士前期課程2年)が、2017年光化学討論会にて優秀学生発表賞を受賞

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2017年9月5日、光情報分子科学研究室の朝戸良輔君(博士前期課程2年)が、2017年光化学討論会にて優秀学生発表賞を受賞しました。同賞は、研究内容並びに発表において特に優秀であることが認められたものに、その成果を称えることを目的として、授与されるものです。本年度は、105件のポスター発表の中から10件が受賞しました。

Efficient electo-cycloreversion reactivity of dithienylthiazole and dibenzothienylthiazole

朝戸 良輔 (M2), Jan Patrick Calupitan(D3 CEMS-France) Wan-Rue Shie (M2 NUTST), Takuya Nakashima (准教授), Jyh-Chiang Jiang(Prof. NUTST), Tsuyoshi Kawai(教授)

この度,2017年光化学討論会において、優秀学生発表賞を受賞することができ大変光栄に存じます。今般の受賞にあたり、理論計算をご担当いただきました台湾科技大のJ.C.Jiang教授、さらに放射線実験でご助力いただきました柳田健之教授はじめセンシングデバイス研究室の皆様方に心より御礼を申し上げます。また御指導いただいております河合壯先生、中嶋琢也先生はじめ光情報分子科学研究室の皆様方に感謝申し上げます。ハイレベルな研究が多数報告されました光化学討論会で受賞させていただきましたことに加えて、著名な先生方にご審査いただけましたことに感謝しております。

フォトクロミックジアリールチアゾールは分子内相互作用により、高い光閉環反応量子収率を示すものの、光開環反応効率は低ことが知られています。一方、ジアリールエテン、ターアリーレン閉環体が連鎖電荷移動反応により、効率的な酸化的開環反応を示す事が報告されています。本研究では、アリールユニットとしてフェニルチオフェンならびにベンゾチオフェンを導入したターアリーレンの連鎖的酸化開環反応を検討しました。その結果、20,000%を超える開環反応効率を達成しました。開環反応のさらなる高感度化を目指し、閉環反応点にフェニル基を導入した分子を合成し、導入前の分子と比較して開環反応効率が非常に大きくなることが分かりました。発表では、さらに紫外線やエックス線による開環反応誘発についても発表させていただきました。

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