量子物理工学研究室の木村大海さん(博士後期課程3年)、小野田大地さん(博士前期課程2年)が極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ 第1回研究会(第17回次世代先端光科学研究会)において若手奨励賞を受賞
受賞概要
2021年4月20-21日に仙台にてハイブリット開催された極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ 第1回研究会(第17回次世代先端光科学研究会)において、量子物理工学研究室の木村大海さん(博士後期課程3年)、小野田大地さん(博士前期課程2年)が若手奨励賞を受賞しました。同賞は12件のポスター発表の中から4名の優秀者に授与されました。
【写真左から木村大海さん、河口範明准教授、小野田大地さん】
- 研究題目・論文タイトル
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・(木村)希土類添加BaTi4O9単結晶の放射線誘起蛍光特性
・(小野田)(C6H5C2H4NH3)2Pb1-xCdxBr4単結晶の放射線応答特性評価
- 研究者・著者
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・木村大海 (D3), 赤塚雅紀 (D3), 加藤匠 (助教), 中内大介 (特任助教), 河口範明 (准教授), 柳田健之 (教授)
・小野田大地 (M2), 赤塚雅紀 (D3), 河野直樹 (秋田大学), 中内大介 (特任助教), 加藤匠 (助教), 河口範明 (准教授), 柳田健之 (教授)
受賞者コメント
(木村)この度はこのような栄誉ある賞を頂き大変光栄に存じます。本研究を遂行するにあたりご支援いただいた共著者の皆様に深く御礼申し上げます。今後も真摯に研究活動に取り組んで参りたいと思います。
(小野田)このような栄えある賞を賜り、大変光栄に存じます。日頃よりご指導いただきました柳田教授をはじめとした先生方、および先輩方に厚く御礼申し上げます。この受賞を糧とし、一層の精進を重ねてまいる所存です。
受賞対象となった研究の内容
(木村)近赤外域で発光するシンチレータはバイオイメージングや高線量下における放射線計測への利用が期待されています。しかし現在報告されている近赤外発光シンチレータは発光強度が不十分であることから実用化に至っておらず、新規材料の開発が求められています。本研究ではPr添加BaTi4O9単結晶の近赤外シンチレーション特性を調査し、既報の近赤外発光シンチレータより高い感度を有することを見出しました。
(小野田)シンチレータは放射線のエネルギーを吸収し即時に低エネルギー光子へ変換する蛍光体であり、放射線計測を目的として幅広い分野に応用されています。近年、高効率かつ高速な発光を示す材料として有機無機ペロブスカイト型化合物が注目されており、無機層に異種カチオンを添加することで発光特性が向上することが報告されています。本研究では、有機無機ペロブスカイト型化合物(C6H5C2H4NH3)2Pb1-xCdxBr4単結晶の作製に成功し、優れたシンチレーション特性を示すことを明らかにしました。
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