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量子物理工学(旧センシングデバイス)研究室の白鳥大毅さん(博士後期課程2年)、福嶋宏之さん(博士後期課程2年)、伊藤豪汰さん(博士前期課程2年)、小野田大地さん(博士前期課程2年)が、第68回応用物理学会春季学術講演会において放射線分科会の学生ポスター賞を受賞

受賞概要

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2021年3月16-19日にオンラインにて開催された第68回応用物理学会春季学術講演会において、量子物理工学研究室の白鳥大毅さん(博士後期課程2年)、福嶋宏之さん(博士後期課程2年)、伊藤豪汰さん(博士前期課程2年)、小野田大地さん(博士前期課程2年)が、放射線分科会の学生ポスター賞を受賞しました。同賞は70件のポスター発表の中から優れた発表を行った学生6名に授与されました。

【写真左から福嶋宏之さん、小野田大地さん、河口範明准教授、白鳥大毅さん、伊藤豪汰さん】

研究題目・論文タイトル

・(白鳥)Eu:KMPO4(M = Mg, Ca, Sr, Ba)セラミックスのラジオフォトルミネッセンス特性評価

・(福嶋)CaHfO3の単結晶育成及びシンチレーション特性評価

・(伊藤)Sn添加CsCl-BaCl2-ZnCl2ガラスのシンチレーション特性

・(小野田)二次元量子井戸構造を有する(C6H5C2H4NH3)2Pb1-xSnxBr4のシンチレーション特性

研究者・著者

・白鳥大毅(D2), 加藤匠(助教), 中内大介(特任助教), 河口範明(准教授), 柳田健之(教授)

・福嶋宏之(D2), 中内大介 (特任助教), 加藤匠(助教), 河口範明(准教授), 柳田健之(教授)

・伊藤豪汰(M2), 木村大海(D3), 白鳥大毅(D2), 中内大介(特任助教), 加藤匠(助教), 河口範明(准教授), 柳田健之(教授)

・小野田大地(M2), 赤塚雅紀(D3), 河野直樹(秋田大学), 中内大介(特任助教), 加藤匠(助教), 河口範明(准教授), 柳田健之(教授)

受賞者コメント

(白鳥)栄えある放射線分科会のポスター賞に選出していただき、大変光栄に存じます。これは偏に柳田教授をはじめとした先生方のご指導の賜物であると深く感謝しております。

(福嶋)この度は第68回応用物理学会秋季学術講演会において放射線分科会学生ポスター賞を頂き、大変光栄に存じます。入学当初から取り組んできた研究が実を結び、このような栄誉ある賞を受賞できたのも柳田教授をはじめとする量子物理工学研究室の先生方のご指導の賜物であると深く感謝しております。今後も真摯に研究活動に取り組んで参りたいと思います。

(伊藤)このような素晴らしい賞を賜り大変嬉しく感じております。本受賞を励みに今後も研究に邁進していきたいと思います。ご助力くださった先輩方、先生方に感謝するとともに,今後も研究活動に励みたいと考えております.

(小野田)この度は大変名誉ある賞を賜り、身に余る光栄です。日頃よりご指導いただきました柳田教授をはじめとした先生方、および先輩方に深く感謝申し上げます。今後もより一層、研究に精進して参ります。

受賞対象となった研究の内容

(白鳥)放射線計測において、シンチレーション、熱刺激蛍光、光刺激蛍光、ラジオフォトルミネッセンス(RPL)は、電離放射線によって誘起される発光現象としてよく知られています。なかでもRPLを呈する材料は放射線量計測用途のみにとどまらず、光記憶素子や高解像度放射線イメージングへの応用なども検討されていますが、RPLを発現する材料の報告例はさほど多くはなく、より優れた特性を示す材料探索を行う余地があります。我々はEu添加KMPO4(M = Mg, Ca, Sr, Ba)が新たにRPLを発現する材料であることを見出し、本系でも特にKSrPO4が優れたRPL材料であることを明らかにしました。

(福嶋)シンチレータはガンマ線やX線などの放射線との相互作用によって大量の光子を放出する蛍光体であり、医療やセキュリティ分野などに応用されています。ガンマ線やX線との相互作用確率はシンチレータの密度に依存するため、これまでに高密度のシンチレータが数多く開発されております。その中でも酸化ハフニウム系の材料は高い密度と実効原子番号を持ちますが、融点が非常に高いため、単結晶体におけるシンチレーション特性報告はほとんどありませんでした。本研究ではCe添加CaHfO3バルク単結晶の作製に成功し、シンチレーション特性及びそのCe濃度依存性について詳細な評価を行いました。

(伊藤)シンチレータは高エネルギーの電離放射線を多数の低エネルギー光子に変換する蛍光体の一種です。シンチレータの材料形態は主に単結晶が用いられてきましたが、ガラスは単結晶と比較すると生産コストが低いことや成型性が高いなどの産業的な利点があります。現在実用化されているガラスシンチレータは軽元素で構成された中性子計測用のみであり、X・γ線計測を目指した重元素ガラスシンチレータの開発が求められています。本研究ではSnを添加した20CsCl-20BaCl2-60ZnCl2ガラスを作製し、Sn濃度変化に伴うシンチレーション特性への影響を明らかにしました。

(小野田)シンチレータは放射線のエネルギーを吸収し即時に光子へ変換する機能性材料であり、放射線計測を目的として幅広い分野に応用されています。高い発光効率と短い蛍光寿命を兼ね備える材料として、有機無機ペロブスカイト型化合物が近年注目されており、無機層のカチオンを一部置換することで発光特性が向上することが報告されています。本研究では、有機無機ペロブスカイト型化合物(C6H5C2H4NH3)2Pb1-xSnxBr4の単結晶の育成に成功し、量子閉じ込め効果による優れたシンチレーション特性を示すことを見出しました。


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