量子物理工学研究室の修了生 木村大海さん(発表当時、博士後期課程3年)、小野田大地さん(発表当時、博士前期課程2年)が第69回応用物理学会春季学術講演会においてPoster Awardを受賞
受賞概要
2022年3月22~26日に青山学院大学相模原キャンパスにてハイブリッド開催された第69回応用物理学会春季学術講演会において、量子物理工学研究室の木村大海さん(発表当時博士後期課程3年)と小野田大地さん(発表当時博士前期課程2年)、がそれぞれPoster Awardを受賞しました。同賞は第69回応用物理学会春季学術講演会で発表された579件のポスター発表のうち、厳正な審査の結果、応用物理学の視点から特に価値のあるポスター発表を行った14名に対して授与されました。
- 研究題目・論文タイトル
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・(木村)ユーロピウム添加セシウム複合ハライド透光性セラミックスの光刺激蛍光特性
・(小野田)金属元素添加(C6H5C2H4NH3)2PbBr4単結晶のシンチレーション特性
- 研究者・著者
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・木村大海 (D3)、加藤匠 (助教)、中内大介 (特任准教授)、河口範明 (准教授)、柳田健之 (教授)
・小野田大地 (M2)、赤塚雅紀 (D3)、河野直樹 (秋田大学)、加藤匠 (助教)、中内大介 (特任准教授)、河口範明 (准教授)、柳田健之 (教授)
受賞者コメント
(木村)このような素晴らしい賞を賜り大変嬉しく感じております。本研究の受賞にあたり、ご指導やご協力をいただいた共著者の皆様に深く感謝申し上げます。この度の受賞を励みとし、より一層、研究活動に邁進してまいります。
(小野田)このような名誉ある賞を頂き、大変光栄に感じております。本研究を遂行するにあたり熱心にご指導いただいた、柳田先生をはじめとした先生方および先輩方に厚く御礼申し上げます。本受賞を励みとし、今後さらに精進してまいります。
受賞対象となった研究の内容
(木村)輝尽性蛍光体は放射線のエネルギーを蓄積する機能を有する素子であり、蓄積したエネルギーは光刺激により発光 (PSL) として読み出すことができます。PSL強度は照射線量に比例するため、X線検査のフィルム (検出器) などに用いられています。本研究ではユーロピウム添加セシウムハライド透光性セラミックスに着目し、複合アニオン化に伴うPSLおよびデバイス特性の影響を網羅的に調査することで、市販品の性能を凌駕する輝尽性蛍光体の開発に成功しました。
(小野田)シンチレータは放射線を低エネルギー光子へ即発的に変換する蛍光体であり、医療やセキュリティをはじめとした幅広い分野で放射線計測に用いられています。近年、高効率かつ高速な発光を示す新たなシンチレータ材料として、二次元有機無機ペロブスカイト型化合物が注目を集めています。本研究では、二次元有機無機ペロブスカイト型化合物の1つである(C6H5C2H4NH3)2PbBr4に様々な金属元素を添加し、添加元素がシンチレーション特性に及ぼす影響について詳細な評価を行いました。
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