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生体プロセス工学研究室の山崎勇輝(D2)さんらが、電気学会優秀論文発表賞を受賞

受賞概要

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【写真左より細川 陽一郎教授、山崎勇輝さん】

令和5年8月31日北海道科学大学において、生体プロセス工学研究室の山崎勇輝さんが受賞した一般財団法人電気学会「電気学会優秀論文発表賞」の授賞式がありました。同賞は、「電子・情報・システム」領域のさらなる活性化を目的として、35歳以下の若い研究者、技術者の中から優れた論文発表を行った方を毎年選出して表彰する制度です。本年度は、電気学会電子・情報・システム部門研究会で講演を行った全ての若手会員の中から12名が選考されました。



研究題目・論文タイトル

Femtosecond laser perforation of plant cells for evaluation of cell stiffness


研究者・著者

Yamasaki, Yuki. Tsugawa, Satoru. Ito, Kenshiro. Okano, Kazunori. Hosokawa, Yoichiroh


受賞対象となった研究の内容

植物細胞の硬さは細胞壁の弾性だけでなく、細胞内の膨圧にも影響されます。 原子間力顕微鏡 (AFM) は細胞の剛性を評価するために使用されています。 ただし、AFM 測定のみに基づいてこれらの寄与を評価することは困難です。 そこで、AFM測定における細胞の膨圧を個別に制御するためにレーザー穿孔を適用することを検討しました。 強力なフェムト秒レーザーを細胞表面に照射すると、細胞壁に直径数μmの切除孔が形成されました。 アブレーションホールは細胞内液と細胞外液を繋ぎ、真空の膨圧による細胞内圧を解放します。 レーザー穿孔の前後のセルの剛性は、AFM 押し込み試験によって調査され、ヤング率の尺度としてヘルツ接触理論を使用して推定されました。 ヤング率はレーザー穿孔により大幅に減少しました。 この結果は、ヤング率が細胞壁の弾性だけではなく膨圧にも依存していることを明らかに示唆しました。 我々は、レーザー穿孔は細胞壁の弾性と細胞内膨圧の間の力の相互作用を利用して細胞壁の硬さを明らかにする有望な方法であると結論付けた。

受賞者コメント

この度は電気学会優秀論文発表賞を頂き大変光栄に思います。これまで私に貴重なご助言、ご指導をいただきました先生方、先輩方、ともに学んだ同輩諸氏に、心より感謝申し上げます。この受賞を糧に、今後も一生懸命研究に励もうと思います。



生体プロセス工学研究室のホームページはこちらをご覧ください。