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量子物理工学研究室の市場さん(M2)、岡崎さん(M2)、青木さん(M1)、坂口さん(M1)、西川さん(M1)、林さん(M1)、松澤さん(M1)、宮崎さん(M1)、吉川さん(M1)が日本セラミックス協会第35回秋季シンポジウム Material and Processing Design GroupにおいてCharacterization Design Presentation Award、Incentive Award、Special Award及びFighting-spirit Awardを受賞しました

受賞概要

2022年9月14日~16日に徳島大学 常三島キャンパスにてハイブリッド開催された「日本セラミックス協会 第35回秋季シンポジウム Material and Processing Design Group」において、量子物理工学研究室の市場 賢政さん(博士前期課程2年)、松澤 隼さん(博士前期課程1年)がCharacterization Design Presentation Awardを受賞しました。また、岡崎 魁さん(博士前期課程2年)、西川 晃弘さん(博士前期課程1年)、宮崎 慧一郎さん(博士前期課程1年)がIncentive Awardを、坂口 大貴さん(博士前期課程1年)がSpecial Awardを、青木 瑞晃さん(博士前期課程1年)、林 泰世さん(博士前期課程1年)、吉川 裕太さん(博士前期課程1年)がFighting-spirit Awardを受賞しました。

9名写真.jpg

【写真:上段左から、西川さん(M1)、坂口さん(M1)、河口准教授、林さん(M1)、青木さん(M1)、岡崎さん(M2)、
下段左から、市場さん(M2)、吉川さん(M1)、松澤さん(M1)、宮﨑さん(M1)】



市場さん・松澤さん.jpg

【写真:左からCharacterization Design Presentation Award受賞のM2の市場さん、河口准教授、M1の松澤さん】



受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容

Characterization Design Presentation Award(M2、市場)

  • タイトル
    Al4SiO8単結晶におけるX線照射によるSm価数変化現象
  • 研究者
    市場賢政 (M2)、 岡田豪 (金沢工大)、 竹渕優馬 (D2)、 白鳥大毅 (D3)、 加藤匠 (助教)、 中内大介 (特任准教授)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    ラジオフォトルミネッセンス (RPL) は放射線照射により新たな発光中心が生成する現象であり、生成した発光中心は高い安定性を有する。またその際の信号強度は照射線量に比例することから、RPLは個人被ばく線量計やイメージングプレートなどに応用されている。本研究ではフローティングゾーン法により作製したSm添加Al4SiO8単結晶において、放射線照射によりSm3+からSm2+への価数変化に伴うRPL現象が発現することを明らかにした。

Characterization Design Presentation Award(M1、松澤)

  • タイトル
    温度降下法により作製した(FC6H4C2H4NH3)2PbCl4結晶の光学及びシンチレーション特性
  • 研究者
    松澤隼 (M1)、 岡崎魁 (M2)、 中内大介 (特任准教授)、 河野直樹 (秋田大学)、 須藤健 (秋田大学)、 加藤匠 (助教)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    シンチレータとは放射線を即時に低エネルギーの光子に変換する蛍光体であり、医用画像診断やセキュリティ等の幅広い分野で用いられています。近年、高効率かつ高速な発光を示すシンチレータとして、二次元有機無機ペロブスカイト型化合物が期待されています。本研究ではシンチレーション特性の報告数が少ない塩化鉛系に着目して(C6H5C2H4NH3)2PbCl4のベンゼン環にフッ素置換基を導入した(FC6H5C2H4NH3)2PbCl4の作製を行い、シンチレーション特性におけるフッ素置換効果を明らかにしました。

Incentive Award(M2、岡崎)

  • タイトル
    Floating Zone法による Nd添加CaWO4シンチレータの開発
  • 研究者
    岡崎魁 (M2)、 中内大介 (特任准教授)、 福嶋宏之 (D3)、 加藤匠 (助教)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    シンチレータは放射線を即発的に蛍光に変換する材料であり、医療やセキュリティをはじめとする幅広い応用先を有しております。1000 nm 以上の近赤外光は生体軟組織への透過性が高いため、放射線を用いた生体深部イメージング等への応用を目指した近赤外発光シンチレータの開発が注目を集めはじめております。本研究では近赤外発光中心であるNdを添加した、X線と比較的高い相互作用確率を有するCaWO4単結晶をFloating Zone法にて作製し、近赤外領域において高い発光特性ならびに良好な線量率応答特性を示すことを見出しました。

Incentive Award(M1、西川)

  • タイトル
    溶融急冷法により作製した銀添加Cs2O-SrO-Al2O3-P2O5ガラスのラジオフォトルミネッセンス特性評価
  • 研究者
    西川晃弘 (M1)、 白鳥大毅 (D3)、 加藤匠 (助教)、 中内大介 (特任准教授)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    Ag添加リン酸塩ガラスはラジオフォトルミネッセンス (RPL) 現象を示すことで有名な材料です。RPLは放射線照射時に材料中に新たな発光中心が生じる現象の総称です。本研究では、RPLのX線イメージング応用を目的とし、商用RPLガラスを重元素化したCs2O-SrO-Al2O3-P2O5系において、異なる濃度のAgを添加した試料の発光特性および実デバイス特性を比較調査しました。当該ガラスの中でも、Agを高濃度に含有した試料で顕著なRPL特性が観測でき、市販品と同等以上の高い空間分解能を持つことが明らかになりました。

Incentive Award(M1、宮崎)

  • タイトル
    Tl添加濃度の変化に伴うTl 添加RbI単結晶の蛍光およびシンチレーション特性への影響
  • 研究者
    宮﨑慧一郎 (M1)、 中内大介 (特任准教授)、 加藤匠 (助教)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    シンチレータとは放射線を瞬時に紫外・可視光に変換する素子であり、医療・セキュリティ・資源探査等の幅広い分野に利用されています。Tl添加アルカリハライド単結晶シンチレータは高い発光量と優れたエネルギー分解能を有し、製造コストが安価であることからX線・ガンマ線計測用途に広く利用されています。本研究ではこれまであまり検討されていなかったTl添加RbI単結晶に着目し、シンチレーション特性に関するTl濃度依存性を明らかにしました。

Special Award(M1、坂口)

  • タイトル
    Tb添加Na3AlF6透明セラミックスの合成およびドシメータ特性評価
  • 研究者
    坂口大貴 (M1)、 福嶋宏之 (D3)、 加藤匠 (助教)、 中内大介 (特任准教授)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    放射線計測に用いられているドシメータ材料は放射線のエネルギーを蓄積し、外部刺激を加えることにより発光する材料です。本研究では放射線量に対してより優れた感度を示す新規ドシメータ材料を開発することを目的として、様々なTb濃度を添加したNa3AlF6透明セラミックスを作製し、さらにそのドシメータ特性について調査しました。0.1および1%Tb添加サンプルにおいて最大の発光強度を示し、実用化材料と同等の測定感度を有することが明らかになりました。

Fighting-spirit Award(M1、青木)

  • タイトル
    無添加およびTb添加CaYAlO4 単結晶の放射線照射における発光特性評価
  • 研究者
    青木瑞晃 (M1)、 竹渕優馬 (D2)、 中内大介 (特任准教授)、 加藤匠 (助教) 、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    蛍光体型ドシメータ材料は入射した放射線エネルギーを蓄積して外部刺激による遅発発光として読み出しを行うことができることから、個人被ばく線量計やイメージングプレートなどに応用されています。本研究ではTb添加CaYAlO4単結晶の放射線照射時の発光特性について評価を行い、0.1%Tb添加試料が実用品に匹敵する感度を有することを明らかにしました。

Fighting-spirit Award(M1、林)

  • タイトル
    Mg4(Ta,Nb)2O9 単結晶の放射線誘起蛍光特性評価
  • 研究者
    林泰世 (M1)、 市場賢政 (M2)、 中内大介 (特任准教授)、 加藤匠 (助教)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)、 渡辺賢一 (九州大)
  • 内容
    シンチレータとは放射線のエネルギーを吸収し、即時的に発光を呈する物質で、医療用のX線CTやX線手荷物検査装置に応用されています。Mg4Ta2O9はX・γ 線検出用シンチレータとして有望な候補材料であり、市販のシンチレータであるBGOを上回る発光量を示すことが報告されています。そこで本研究ではNbを含有したMg4(Ta,Nb)2O9単結晶を育成して評価を行ったところ、既往研究の2倍の発光量を示すことが明らかになりました。

Fighting-spirit Award(M1、吉川)

  • タイトル
    放電プラズマ焼結法により作製したNaI透明セラミックスシンチレータ
  • 研究者
    吉川裕太 (M1)、 加藤匠 (助教)、 中内大介 (特任准教授)、 河口範明 (准教授)、 柳田健之 (教授)
  • 内容
    シンチレータとは蛍光体の一種であり、X・γ線等の放射線を可視光子に変換する材料です。これまでその材料形態として主に単結晶が広く用いられてきましたが、近年では焼結技術の向上により高い透明性を有するセラミックスを合成することが可能となったため、透明セラミックスのシンチレータ応用が期待されています。本研究では、X・γ線計測用シンチレータとして広く用いられるNaIについて、放電プラズマ焼結法 (SPS法)を用いることで透明セラミックスの作製に成功し、そのシンチレーション特性を明らかにしました。

受賞者コメント


  • Characterization Design Presentation Award(M2、市場)
    このような栄えある賞に選出していただき、大変光栄に存じます。これは偏に柳田教授をはじめとした先生方、ご助力くださった皆様方のご指導の賜物であります。今後も一層研究活動に精進して参ります。
  • Characterization Design Presentation Award(M1、松澤)
    このような名誉ある賞を頂き、大変光栄です。日頃よりお世話になっております共著者の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。本受賞を励みとし、より一層今後の研究活動に精進してまいります。
  • Incentive Award(M2、岡崎)
    この度はIncentive Awardを頂くことができ、大変光栄でございます。日頃よりご指導頂いております柳田先生をはじめとする共著者の皆様に厚く御礼申し上げます。今後一層研究活動に精進して参る所存です。
    • Incentive Award(M1、西川)
      この度は日本セラミックス協会Material and Processing Design Group Incentive Award を頂き、大変光栄に存じます。日頃よりお世話になっております共著者の皆様に深く御礼申し上げます。この受賞と貴重な経験をもって、これからの研究に邁進する所存です。
    • Incentive Award(M1、宮崎)
      この度は日本セラミックス協会Material and Processing Design Group Incentive Awardを頂き、大変光栄に思います。日頃よりご指導いただきました共著者の皆様に深く御礼申し上げます。本受賞を励みに今後も精進してまいります。
    • Special Award(M1、坂口)
      この度は日本セラミックス協会Material and Processing Design Groupにて特別賞をいただき、大変光栄に感じております。日頃よりお世話になっている皆様方に深く感謝申し上げます。本受賞を励みとして今後も研究に邁進したいと思います。
    • Fighting-spirit Award(M1、青木)
      この度はセラミックス協会第35回秋季シンポジウムにて敢闘賞を頂き、大変光栄に存じます。日頃よりお世話になっております共著者の皆様に深く御礼申し上げます。この受賞を糧に、より一層研究活動に邁進する所存でございます。
    • Fighting-spirit Award(M1、林)
      この度は日本セラミックス協会Material and Processing Design Group Fighting-spirit Awardを頂き、大変光栄に存じます。ご指導・ご協力いただいた共著者の皆様に御礼を申し上げます。この受賞を糧に、これからより一層、研究活動に尽力する所存でございます。
    • Fighting-spirit Award(M1、吉川)
      このような素晴らしい賞を賜り大変光栄に思います。本研究を行うにあたり、日頃よりご指導いただいた方々に深く感謝いたします。本受賞を励みにこれからも研究に尽力していきたいと思います。