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研究内容


結晶中では、原子が延々と規則正しく並んでいます。原子には種類があり、並び方にも種類があります。 結晶の性質(色、硬さ、電気伝導度など)は、この原子の種類と並び方の種類の両方によって決まります。 炭素原子がダイヤモンド構造で並べば、透明で硬い宝石のダイヤモンドになり、グラファイト構造で並べば鉛筆の芯の 成分である黒いグラファイトになります。またシリコン原子がダイヤモンド構造で並べば銀色に鈍く光る半導体のシリコンになります。

結晶内部では原子の並び方の種類に限りがありますが、結晶の端(=表面)では、結合相手の足りない原子が多種多様な並び方をします。 このため、結晶表面の性質も結晶内部と異なる多種多様な新奇なものなります。結晶表面に多彩な物理現象が出現するのでとても面白い、 なぜそうなるのか調べてみよう、それが表面物理です。 本グループでは、表面の原子の並びと電子状態、またそれらに起因する物理現象を研究しています。


反転層中の量子化電子状態

半導体の表面に垂直に電場をかけると、反転層が形成されます。パソコンの頭脳であるCPU一つの中にに何十億個も作りこまれている 電界効果トランジスタのスイッチング作用は電場のOn/OFFによる反転層の形成/未形成を利用しています。本グループは、この反転層中に閉じ込められ、 量子化された電子の電子状態を測定する手法を表面物理の手法を駆使して世界で初めて開発しました。現在、さまざまな反転層中の電子状態 また、結晶中の電子が量子化される機構の解明を目指しています。


歪み半導体の電子状態

結晶の構造を歪ませると、電子物性、光学特性が変わることが知られており、 この原因はバンド分散の変化だと考えられています。しかし、歪量とバンド分散の変化量の相関は明らかでありません。 そこで当グループでは、歪印可装置、歪量測定用高分解能ラマン分光など世界唯一の装置を立ち上げ光電子分光装置に設置し、 歪量と電子状態の双方を同時に測定しています。


電子-格子相互作用

電子が格子振動で散乱されると、電気伝導度が減少します。また格子振動エネルギーを電子に効率よく与えることができれば 熱電特性が変化することが期待されます。当グループでは表面近傍での巨大な電子格子相互作用をいくつかの系であたらしく見出しました。 その特徴を調べなぜ巨大な電子格子相互作用がおこるのか、機構の解明を目指しています。


表面構造の振動現象

非線形微分方程式で記述される非平衡系では、物理量が時間的にAとBの間で振動する現象が見られることがあります。 有名なのは溶液の色が時間に応じてA色とB色の間を振動的に変わるベロウソフ・ジャボチンスキー反応(BZ反応)です。 表面ではプラチナ表面に吸着させたCOがCO2として脱離する触媒反応でCO2の生成量が時間変化する振動現象が有名です。 当グループでは、シリコン表面上に金属を蒸着している過程で、吸着した金属がA構造とB構造の間を時間的に振動する現象を 発見しました。この振動現象の機構の解明、現象を記述する方程式の解明を目指しています。


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