細胞活性のメカノバイオロジー

レーザー衝撃波により細胞活性のメカノバイオロジーを探索

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生体内において、細胞は様々な機械的なストレスにさらされています。筋肉や血管、骨などの組織だけではなく、細胞同士の接着によっても細胞膜に負荷がかかり、機械的ストレスが細胞に付加されています。近年、細胞間の接着力の強弱が、細胞の分化決定や癌細胞の浸潤・転移などに関係していることが明らかにされてきており、機械的ストレスに対する細胞の応答が詳しく調べられ始めています。 本研究では、フェムト秒レーザー衝撃波を、その空間局在を活かして、細胞を1つずつ機械的に刺激するプローブとして利用し、細胞はどのように力を感じているか、その力は細胞にどのような効果をもたらしているかを調べています。細胞の応答は、細胞内外の多数の情報伝達系においてメッセンジャーとして働くCa2+の濃度変化を蛍光指示薬を用いてモニターすることで評価しています。 スタートを切ったばかりの探索的な色合いの強い研究テーマですが、その成果については関連学会等において興味を集めており、今後の展開に期待が寄せられています。

共同研究:古野忠秀先生(愛知学院大学薬学部薬品分析学講座)
共同研究:伊藤彰彦先生(近畿大学医学部病理学講座)

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