レーザーにより、筋組織の遺伝子発現を制御
鍼治療は、東洋医学の伝統的知見と解剖・生理学に基づく科学的知見に従って、ごく細い金属製の鍼を体にあるツボ(経穴)に刺して行われ、特に骨格筋のこりや痛み、スポーツ後の筋のコンディショニングなどに利用されています。我々は、これまでに非常に高い強度のフェムト秒レーザーを生体組織に集光照射した時、集光点の周囲に機械的な破壊がもたらされることを明らかにしてきており、本研究では、フェムト秒レーザーを筋組織に集光照射した時にもたらされる機械的な組織破壊後の組織再生について調べました。筋組織の再生と関係づけられる遺伝子であるミオスタチンの発現量について調べ、フェムト秒レーザーの鍼治療への応用の可能性についての基礎検討を行っています。
共同研究:高岡裕先生、大田美香先生(神戸大学大学院医学研究科 内科系講座)
PCT/JP2008/002577
「生体刺激装置、遺伝子制御装置および筋肉関連疾患治療装置」
基礎出願:特願2007-242851(2007年9月19日)
発明者:細川陽一郎、増原宏、岡野和宣、高岡裕、大田実香、伊藤彰彦
特許出願人:科学技術振興機構、神戸大学