機能超分子化学研究室の高橋鈴乃さん(博士前期課程2年)が、第51回生体分子科学討論会において優秀ポスター賞を受賞

受賞概要

2025年6月26~27日に北海道大学(札幌市)で開催された第51回生体分子科学討論会(主催:第51回生体分子科学討論会実行委員会)において、機能超分子化学研究室の高橋鈴乃さん(博士前期課程2年)がポスター賞を受賞しました。同賞は若手研究者及び学生の優れたポスター発表に対して授与される賞です。

受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容・受賞者コメント

研究題目・論文タイトル

3Dドメインスワッピングで多量化する抗体軽鎖可変領域の会合挙動と多量化への銅イオンの影響

研究者・著者

〇高橋 鈴乃(M2)、酒井 隆裕(博士後期課程修了生)、山口 将平(博士前期課程修了生)、真島 剛史(助教)、小林 直也(助教)、松浦 滉明(兵庫県大・助教)、緒方 英明(兵庫県大・教授)、一二三 恵美(大分大・教授)、宇田 泰三(大分大・研究員)、廣田 俊(教授)

受賞対象となった研究の内容

医薬品に幅広く利用されている抗体は凝集によって抗原認識能が低下するという課題があります。また、抗体の軽鎖部分の凝集はALアミロイドーシスという疾病の原因となることがあります。本研究では、SARS-CoV-2中和抗体P1の軽鎖可変領域 (P1VL) が3Dドメインスワッピング (3D-DS) により2量体を形成することをX線結晶構造解析により明らかにしました。また、P1VLに銅イオンを添加すると2量体割合が増加する新しい現象がみられ、銅イオンにより3D-DSが促進することが示されました。さらに、P1VLと銅イオンの化学量論比を明らかにし、P1VLに対する銅イオン結合部位の特定を試みました。

受賞者コメント

この度、第51回生体分子科学討論会にて優秀ポスター賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。本研究を進めるにあたり、機能超分子化学研究室の廣田教授をはじめ、先生方、先輩方、研究室の皆さん、そして共同研究にご協力いただいた先生方に、心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も日々努力を重ねてまいります。