光機能素子科学研究室の中西優輝さん(博士後期課程2年)がVDEC デザインアワード優秀賞を受賞

受賞概要

2024年9月27日から28日に石川県、ゆのくに天祥で開催された第14回 d.lab-VDEC デザインアワードにおいて、光機能素子科学研究室の中西優輝さんがVDECデザインアワード優秀賞を受賞しました。本賞は、優れた集積回路設計者を表彰するものであり、1次選考を通過した9名の中から2名が受賞しました。

受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容・受賞者コメント

研究題目・論文タイトル

定電流刺激駆動の安定化に向けたモニタ回路搭載人工視覚チップの設計

研究者・著者

中西 優輝

受賞対象となった研究の内容

本研究では、視覚の再建に向け、安定した定電流刺激動作を実現するための電源電圧モニタ回路を搭載した人工視覚用CMOSチップの設計および評価を行いました。これまでの研究では、日常生活に必要な空間分解能の実現に向け、1,000点の刺激電極からの刺激を短時間で完了させる並列刺激システムを提案しました。本研究では、その並列刺激において想定される電圧降下によるチップの電源電圧不足の問題を解決するため、電源電圧モニタ回路をCMOSチップに集積し、モニタ回路からのフィードバックに基づきチップへの電源電圧を動的に制御可能としました。今回の発表では、電源電圧が約1 V低下した場合にもわずか数µsで電源電圧を回復し、定電流刺激を再開できることを実証しました。

受賞者コメント

この度、第14回 d.lab-VDEC デザインアワードにおいて、VDECデザインアワード優秀賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。この受賞に際し、ご指導を賜りました笹川清隆教授、太田淳特任教授をはじめとする教員・スタッフの皆様、そして学生メンバーの皆様に心より感謝申し上げます。この受賞に満足することなく、さらに研究に励み、次なる受賞を目指して努力を重ねてまいります。