機能超分子化学研究室の高橋鈴乃さん(博士前期課程2年)が、第34回金属の関与する生体関連反応シンポジウムにおいてポスター賞を受賞

受賞概要

2025年6月7~8日に鈴鹿医療科学大白子キャンパス(鈴鹿市)で開催された第34回金属の関与する生体関連反応シンポジウム(主催:日本薬学会物理系薬学部会)において、機能超分子化学研究室の高橋鈴乃さん(博士前期課程2年)がポスター賞を受賞しました。同賞は若手研究者及び学生の優れたポスター発表に対して授与される賞です。

受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容・受賞者コメント

研究題目・論文タイトル

3Dドメインスワッピングで多量化する抗体軽鎖可変領域の会合挙動と銅イオンが多量化へ及ぼす影響

研究者・著者

高橋 鈴乃(M2)、酒井 隆裕(博士後期課程修了生)、山口 将平(博士前期課程修了生)、真島 剛史(助教)、小林 直也(助教)、松浦 滉明(兵庫県大・助教)、緒方 英明(兵県県大・教授)、一二三 恵美(大分大・教授)、宇田 泰三(大分大・研究員)、廣田 俊(教授)

受賞対象となった研究の内容

医薬品に幅広く利用されている抗体は不安定で会合しやすく、会合した抗体は抗原認識能が低下するという問題があります。しかし、抗体の会合状態に関する原子レベルでの研究は限られています。本研究では、SARS-CoV-2中和抗体P1の軽鎖可変領域 (P1VL) が3Dドメインスワッピング (3D-DS) により2量体を形成することをX線結晶構造解析により明らかにしました。また、P1VLに銅イオンを添加すると2量体割合が増加する新しい現象がみられ、銅イオンにより3D-DSが促進することが示されました。

受賞者コメント

この度、第34回金属の関与する生体関連反応シンポジウムにて、ポスター賞を受賞することができ、大変光栄に存じます。本研究を進めるにあたり、機能超分子化学研究室の廣田教授をはじめ、先生方、先輩方、研究室の皆さん、そして共同研究にご協力いただいた先生方に、心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も一層精進して参ります。