量子物理工学研究室の中内大介特任准教授と山林恵士さん (博士前期課程2年) が日本セラミックス協会2024年年会において年会優秀ポスター発表賞 優秀賞を受賞

受賞概要

2024年3月14~16日に熊本大学にて開催された日本セラミックス協会2024年年会において、量子物理工学研究室の中内大介特任准教授が年会優秀ポスター発表賞 優秀賞、山林恵士さん (博士前期課程2年) が年会優秀ポスター発表賞 優秀賞(日本板硝子賞)を受賞しました。同賞では35歳以下の発表者によるポスター発表132件のうち12件(冠賞7件を含む)の優秀な発表に対して賞状と副賞が授与されました。

日本セラミックス協会年会優秀ポスター発表賞 受賞者一覧 

【写真左から 中内特任准教授、河口准教授、山林さん】

受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容・受賞者コメント

年会優秀ポスター発表賞 優秀賞 中内大介特任准教授

研究題目・論文タイトル

高密度・高発光量を示すTb 添加Lu₂O₃ 結晶の蛍光および放射線検出器特性

研究者・著者

中内大介 (特任准教授)、渡辺賢一(九州大・教授)、加藤匠 (助教)、河口範明 (准教授)、柳田健之 (教授)

受賞対象となった研究の内容

本研究では高融点のために合成の困難であったLu₂O₃:Tb に着目して放射線検出器特性の調査を行いました。Xeランプ集光炉を用いることで結晶成長に成功し、適切な条件で熱処理を行ったLu₂O₃:Tb 単結晶が従来の代表的な重元素材料よりも高い密度ならびに理論限界値相当の発光量の両立を達成し、X 線測定に非常に有望な材料であることを見出しました。

受賞者コメント

本研究および発表を高く評価してくださった審査員ならびに関係者各位に深く感謝申し上げます。これを励みに一層独自性・進歩性の高い研究に取り組んでいきたく存じます。

年会優秀ポスター発表賞 優秀賞(日本板硝子賞)山林恵士さん(M2)

研究題目・論文タイトル

高効率発光を呈する(K, Rb)₂CuCl₃ 結晶のシンチレーション特性

研究者・著者

山林恵士 (M2)、岡崎魁 (D2)、中内大介 (特任准教授)、加藤匠 (助教)、河口範明 (准教授)、柳田健之 (教授)

受賞対象となった研究の内容

シンチレータは電離放射線のエネルギー付与により即座に低エネルギー光子を放出する蛍光体であり、医療・セキュリティ等の広範な分野で放射線検出に利用されています。本研究では高効率な発光を呈する(K, Rb)₂CuCl₃ 結晶を合成し、そのフォトルミネセンス・シンチレーション特性を調査しました。結果、市販品に匹敵する優れた残光特性と高い発光量を示すことを明らかにしました。

受賞者コメント

この度は日本板硝子賞という大変名誉ある賜り、誠に嬉しく光栄に存じます。本研究の遂行にあたり、ご助力・ご指導くださった柳田先生をはじめとする研究室の皆様に心より感謝申し上げます。同賞の名に恥じぬよう、今後も研究活動に専心し精進を重ねてまいります。