量子物理工学研究室の尾竹 祥太さん(博士前期課程1年)と山林 恵士さん(博士前期課程1年)が日本セラミックス協会 第36回秋季シンポジウムにおいてMFD Poster Presentation Award 及びPoster Presentation Award for Materials Designを受賞

受賞概要

2023年9月6日~9月8日に京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパスで開催された日本セラミックス協会 第36回秋季シンポジウムにおいて、量子物理工学研究室の尾竹 祥太さん(博士前期課程1年)がMFD Poster Presentation Award 、山林 恵士さん(博士前期課程1年)がPoster Presentation Award for Materials Designを受賞しました。各賞は特定セッション「マテリアルデザインとプロセッシングデザイン」における審査対象のポスター発表14件のうち上位10%の優秀な発表を行った学生に授与されました。

【左から尾竹さん(M1)、河口准教授、山林さん(M1)賞状日付:2023年9月6日】

受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容・受賞者コメント

MFD Poster Presentation Award:尾竹 祥太 (M1)

研究題目・論文タイトル

SPS法により作製したBaCl2:Ce透明セラミックスのシンチレーション特性

研究者・著者

尾竹 祥太 (M1)、坂口 大貴 (M2)、吉川 裕太 (M2)、加藤 匠 (助教)、中内 大介 (特任准教授)、河口 範明 (准教授)、柳田 健之 (教授)

受賞対象となった研究の内容

シンチレータは放射線計測に使用される蛍光体であり、ハロゲン化物材料は高い発光効率を示すため広く実用化されています。本研究ではハロゲン化物の一つであるBaCl2にCeを添加した透明セラミックスの作製に成功し、そのシンチレーション特性の評価を行いました。作製したサンプルは検出器感度に適した発光波長を示しており、X・γ線計測に適用可能であることを明らかにしました。

受賞者コメント

このような栄誉ある賞を受賞し、大変光栄に存じます。日頃よりご助力いただいております柳田教授をはじめとする共著者の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。この度の受賞を励みにして、さらに精進してまいります

Poster Presentation Award for Materials Design:山林 恵士 (M1)

研究題目・論文タイトル

(K,Rb)2CuBr3単結晶の放射線誘起蛍光特性

研究者・著者

山林 恵士 (M1)、岡崎 魁 (D1)、中内 大介 (特任准教授)、加藤 匠 (助教)、河口 範明 (准教授)、柳田 健之 (教授)

受賞対象となった研究の内容

シンチレータとは電離放射線からのエネルギー付与によって即発的に低エネルギー光子を放出する蛍光体であり、医療・セキュリティ・資源探査等の多分野にて放射線検出に利用されています。本研究では、連続固溶体の形成による発光特性の向上を企図し、カチオンサイトをKとRbで置換させた(K,Rb)2CuBr3単結晶を作製し放射線応答特性を評価しました。結果として市販品レベルの優れた残光特性や高い量子収率が得られ、無置換サンプルに比べて発光量が向上することが明らかになりました。

受賞者コメント

栄えある同賞を賜り、誠に嬉しく光栄に存じます。本発表に際しまして、ご助力くださった研究室スタッフの皆様方や先輩方に深く御礼申し上げます。受賞を励みに、今後も研究活動に励んでまいる所存です。