量子物理工学研究室の山林 恵士さん(博士前期課程2年)、坪内 廉さん(博士前期課程1年)、本條 悟史さん(博士前期課程1年)が応用物理学会 極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ第17回研究会 兼 第33回次世代先端光科学研究会において講演奨励賞および若手奨励賞を受賞

受賞概要

2024年12月2日~12月3日に静岡大学浜松キャンパスで開催された応用物理学会 極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ第17回研究会 兼 第33回次世代先端光科学研究会において、量子物理工学研究室の本條 悟史さん(博士前期課程1年)が応用物理学会 極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ 講演奨励賞を受賞しました。同賞は46件の発表から3件の特に優秀な発表に対して表彰されました。

極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ (jsap.or.jp)

また山林 恵士さん(博士前期課程2年)、坪内 廉さん(博士前期課程1年)が次世代先端光科学研究会 若手奨励賞を受賞しました。同賞は46件の発表の中から3件の優秀な発表に対して表彰されました。

【写真左から山林さん、本條さん、河口准教授、坪内さん】

受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容・受賞者コメント

講演奨励賞:本條 悟史 (M1)

研究題目・論文タイトル

Ce添加ZnAl₂O₄透明セラミックスのドシメータ特性

研究者・著者

本條 悟史 (M1)、市場 賢政 (D2)、加藤 匠 (助教)、中内 大介 (特任准教授)、河口 範明 (准教授)、柳田 健之 (教授)

受賞対象となった研究の内容

蓄積蛍光体は放射線のエネルギーを一時的に蓄積し、光や熱などの外部刺激を加えることで発光を呈するため、個人被ばく線量計やイメージングプレートなどに応用されます。本研究ではCe添加ZnAl₂O₄透明セラミックスを放電プラズマ焼結法により作製し、その蓄積蛍光特性の評価を行いました。その結果、0.5% Ce添加したZnAl₂O₄の熱蛍光線量応答特性において実用品と同等の下限線量0.01 mGyに対して感度を有することを明らかにしました。

受賞者コメント

この度は極限的励起状態の形成と量子エネルギー変換研究グループ講演奨励賞を頂くことができて誠に光栄に思います。ご指導くださいました先生方、先輩方に深く感謝を申しあげます。今回の受賞を励みにさらに研究に邁進してまいります。

若手奨励賞:山林 恵士 (M2)

研究題目・論文タイトル

溶液法により作製したAl(DMSO)₆SbCl₆およびGa(DMSO)₆SbCl₆単結晶のシンチレーション特性

研究者・著者

山林 恵士 (M2)、岡崎 魁 (D2)、中内 大介 (特任准教授)、加藤 匠 (助教)、河口 範明 (准教授)、柳田 健之 (教授)

受賞対象となった研究の内容

本研究では有機無機ハイブリッド材料であるAl(DMSO)₆SbCl₆およびGa(DMSO)₆SbCl₆単結晶を溶液法により作製し、それらのシンチレーション特性について調査しました。結果、市販品であるBi₄Ge₃O₁₂に匹敵する良好な残光特性を有することが明らかになりました。

受賞者コメント

このたびの賞を頂戴するにあたり、多岐にわたるご支援と温かいご指導をくださった研究室の皆様に改めて深く感謝申し上げます。同分野の学術的進展に貢献できるよう、今後も研鑽を重ねてまいる所存です。

若手奨励賞:坪内 廉 (M1)

研究題目・論文タイトル

Tb添加Sr₂La₈(SiO₄)₆O₂オキシアパタイトのシンチレーション特性

研究者・著者

坪内 廉 (M1)、江澤 喜朗 (M2)、中内 大介 (特任准教授)、渡辺 賢一 (九州大学 教授)、加藤匠 (助教)、河口範明 (准教授)、柳田健之 (教授)

受賞対象となった研究の内容

シンチレータは放射線のエネルギーを紫外・可視光に即時変換する物質で、医療やセキュリティ機器など幅広い分野で応用されています。本研究では、Tb添加Sr₂La₈(SiO₄)₆O₂オキシアパタイトをフローティングゾーン法により作製し、Tb添加Sr₂La₈(SiO₄)₆O₂の各種シンチレーション特性における濃度依存性と最適濃度を明らかにしました。

受賞者コメント

この度は次世代先端光科学研究会にて若手奨励賞を授与していただき、大変光栄に思います。ご指導くださいました量子物理工学研究室の先生方,九州大学の渡辺賢一教授、そして先輩方に深く感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、さらに研究に精進してまいります。