量子物理工学研究室の尾竹祥太さん(博士後期課程2年)、齋藤祐磨さん(博士前期課程2年)、山田彗史さん(博士前期課程2年)が第73回応用物理学会春季学術講演会において量子エネルギー変換研究会 セッション奨励賞を受賞
受賞概要
2026年3月15~18日に東京科学大学で開催された第73回応用物理学会春季学術講演会において、量子物理工学研究室の尾竹祥太さん(D2、発表時D1)、齋藤祐磨さん(M2、発表時M1)、山田彗史さん(M2、発表時M1)が量子エネルギー変換研究会 セッション奨励賞を受賞しました。同賞は63件の口頭発表から6件の特に優秀な発表に対して表彰されました。
第73回応用物理学会春季学術講演会 研究会セッション KS4

受賞対象となった研究タイトル・研究者・研究の内容・受賞者コメント
セッション奨励賞:尾竹祥太さん(D2)
研究題目・論文タイトル
ns2イオン添加MgO-Al2O3-B2O3ガラスの作製と熱蛍光特性
研究者・著者
尾竹祥太(D2)、加藤匠(助教)、西川晃弘(D3)、中内大介(特任准教授)、河口範明(准教授)、柳田健之(教授)
受賞対象となった研究の内容
本研究では個人被ばく線量計への応用を目的として、MgO-Al2O3-B2O3ガラスの熱蛍光特性を調査しました。本ガラスは酸化物材料の中でも加工性および化学的安定性に優れ、賦活剤の添加によって良好な熱蛍光特性を示すことが報告されています。そこでns2型電子配置を有するイオンを添加した試料を作製した結果、添加剤の選択が熱蛍光強度や信号保持特性などに大きく影響し、特にTl添加ガラスは個人被ばく線量計用材料として有望な特性を示しました。
受賞者コメント
このたび本賞に選定いただき、光栄に思います。日頃よりご指導、ご協力いただいている先生方ならびに研究室の皆様に心より感謝申し上げます。受賞を励みに、本分野の発展に貢献できるよう研究に取り組んでまいります。
セッション奨励賞:齋藤祐磨さん(M2)
研究題目・論文タイトル
Dy:Y2O3透明セラミックスの作製およびシンチレーション特性評価
研究者・著者
齋藤祐磨(M2)、尾竹祥太(D2)、加藤匠(助教)、渡辺賢一(九州大・教授)、中内大介(特任准教授)、河口範明(准教授)、柳田健之(教授)
受賞対象となった研究の内容
シンチレータとは電離放射線を受けると即発的に発光する蛍光材料であり、放射線検出器として医療やセキュリティ分野で応用されています。本研究ではX線計測を目的としてY2O3にDyを添加した透明セラミックスを作製ならびに評価を行ったところ、発光量において実用品のCdWO4よりも優れていることを明らかにしました。
受賞者コメント
この度は名誉ある賞をいただき大変光栄に思います。本受賞にあたり日頃より熱心にご指導いただいております柳田先生をはじめとする先生方、並びに先輩方にこの場を借りて感謝申し上げます。今回の受賞を励みに今後の研究活動により一層精進してまいります。
セッション奨励賞:山田彗史さん(M2)
研究題目・論文タイトル
Nd添加GeS2-Ga2S3ガラスのシンチレーション特性
研究者・著者
山田彗史(M2)、西川晃弘(D3)、宮島渓太(D1)、竹渕優馬(宇都宮大・助教)、加藤匠(助教)、中内大介(特任准教授)、河口範明(准教授)、柳田健之(教授)
受賞対象となった研究の内容
シンチレータは放射線のエネルギーを即発的に多数の光子へ変換する材料であり、近年では近赤外発光シンチレータが原子炉モニタリングへの応用目的で期待されています。本研究では低フォノンエネルギーにより無輻射遷移の抑制が期待されるNd添加GeS2-Ga2S3ガラスのシンチレーション特性を調査しました。その結果、Nd 1.0%添加試料において運転中の原子炉反応容器周辺のモニタリングに適用可能な検出下限値6.9 mGy/hを達成しました。
受賞者コメント
この度は、このような栄えある賞をいただき、本研究を評価いただけたことを大変光栄に思います。日頃より多大なご助力をいただいております柳田教授をはじめとする共著者の皆様に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。今後もより一層研究活動に励み、精進してまいります。
受賞年月日
2026年7月30日