研究概要
本研究室では、新しい構造や機能を備えた光機能素子(デバイス)を創り出し、医工学や通信技術を中心とした新しい応用展開を探求しています.
光エレクトロニクスをベースにしながら、多様な分野にまたがる有効領域の研究を、異分野の研究グループとの活発な共同研究によって進めています.
共同研究先:情報通信研究機構、台北科技大学、大阪大学(医学、薬学)、帝京大学/名古屋市立大学(薬学)、千歳科学技術大学、九州大学、(株)ニデック、奈良・先端画像技術 株式会社 ほか
研究項目の具体例は以下の通りです.
研究項目の具体例
人工視覚チップ
網膜色素変性や加齢黄斑変性などの視細胞機能不全に起因する失明に対し、網膜組織を電気刺激することで光覚を再建する「人工視覚」の研究を推進しています。本研究室では、眼球内という極めて厳しい空間・電力制約下で動作する専用集積回路(IC)の設計を中核としています。
回路設計のみならず、デバイスの実装技術、さらには医学部等との共同研究を通じた埋植実験までを一貫して実施しており、半導体工学の知見を臨床応用の端緒へと繋げる、実証的な研究開発体制を構築しています。
生体埋植イメージングデバイス
生命現象の解明には、自然な状態で生体内部の活動を精密に捉える計測技術が不可欠です。本研究では、集積回路設計技術を駆使した極小イメージセンサの開発を軸に、生体埋植可能な超小型イメージングデバイスを実現しています。 デバイスの試作のみならず、生体適合性を考慮したパッケージング等の実装技術開発、および医学系研究者との共同研究による埋植実証実験を遂行しています。これにより、自由行動下の動物における神経活動や血流変化等の多元的な情報を取得し、既存の観察手法では困難であった生体深部における生命動態の解析という課題の解決に挑んでいます。
高周波電界イメージング
100GHzを超える極高周波帯の利用が進む中、高精度な電界分布の計測は不可欠な課題となっています。本研究室では、従来の電気的手法の限界を超えるため、光とCMOSイメージセンサを融合させた独自のイメージングシステムを開発しています。
偏光情報を高精度に取得する専用LSI設計を主軸とし、光学的な変調手法と信号処理を組み合わせることで、目に見えない高周波電界の挙動をダイナミックに可視化します。回路設計、光学、情報処理という多角的なアプローチにより、通信、医療、産業検査など多岐にわたる分野へ応用可能な、革新的な計測プラットフォームの実現を目指しています。