講座概要
本講座では,高度情報化社会・超高齢化社会で中心的役割を担う画像情報を高速かつ柔軟に処理するための新しい光機能性の物質科学と素子機能創成の研究開発を目指します.
主な研究分野
現行の進んだ半導体集積回路技術とフォトニクスを融合したフォトニックLSIデバイスを基本に,光機能材料・デバイス構造・フォトニクス技術の課題を理論と実験の両面から解明し,新しい機能を創出して行きます.
研究項目の具体例は以下の通りです.
- バイオメディカルフォトニック材料・デバイスの研究開発
- ・Si-LSI技術を基にしたフォトニックバイオLSI.
- 具体的には視覚再生を目指した人工視覚デバイス(図2)や記憶メカニズム解明や機能性脳疾患治療に向けた脳内埋込型デバイスの研究開発(図3).
図2: 人工視覚システム - ・Si-LSI技術を基にしたフォトニックバイオLSI.
- マイクロケミカルフォトニックデバイスの研究開発
- ・フォトニックLSI技術とマイクロケミストリを融合したデバイス.
- 具体的にはCMOS人工シナプスやフラッシュケミストリ応用に向けたSi-LSI上マイクロ流路デバイス(図4).
図4: Chemo-LSIシステム - ・フォトニックLSI技術とマイクロケミストリを融合したデバイス.
- 高機能イメージセンサ及びその応用システムの研究開発
- ・デカナノメータLSI世代のSystem On Chip技術に基づく高機能なCMOSイメージセンサ及びその応用システム.
- 具体的には,偏光や電界など様々な物理量を検出するビジョンチップの研究開発.
- ・デカナノメータLSI世代のSystem On Chip技術に基づく高機能なCMOSイメージセンサ及びその応用システム.
図3: 脳内埋込デバイス
研究設備
- フォトニックデバイス作製設備:
- DRIE,RIE,等方性ドライエッチャー,抵抗加熱蒸着装置,パリレンコーター,アニール炉,アッシャー,ワイヤーボンダー(ウェッジ,ボール),フリップチップボンダー,ダイボンダー,エキシマレーザー,レーザーリペア.
- ナノ構造関連研究科共通施設・設備:
- XPS/AES,SEM,TEM,SIMS,AFM等の評価設備,FIB,クリーンルームとスパッタ,蒸着装置,マスクアライナー(密着,縮小投影)などの微細素子作製プロセス装置.
- フォトニックLSI設計・評価設備:
- EWS(SUN Blade1000 2台 Ultra-60等), LSI設計ECAD,デバイスシミュレータ(Medici,SPECTRA),半導体パラメータアナライザ,高速オシロスコープ(3GHz),データジェネレータ,ロジックアナライザ,ネットワークアナライザ,マニュアルプローバ,電気生理実験設備等.
共同研究・社会活動など
- 日本学術振興会第174,179委員会
- JST-CREST「バイオメディカルフォトニックLSIの創成」(バイオサイエンス研究科細胞構造学講座,近畿大学医学部脳神経外科),NEDO「人工視覚システムの研究開発」(大阪大学医学部眼科,(株)ニデック), STARC「CMOS人工シナプスチップの開発」
- 映像情報メディア学会編集委員・情報センシング研究グループ幹事,日本光学会(応用物理学会)情報フォトニクス研究グループ幹事
ご意見,ご感想,誤り等のご連絡は太田までお願い致します.