当研究室を希望する方へ

有機分子の化学は物質科学の中心分野であり、高分子材料、エレクトロニクス材料や創薬などの発展の基盤となってきました。生命現象においては光合成や視覚など光反応にもとづく精緻なエネルギー変換、有用物生産、情報処理などが機能しており、そこでは驚くべきことに室温、水性媒質、大気下で炭素-炭素結合の形成・開裂や立体選択反応などが実現しています。当研究室では、光をツールとして利用する分子化学を展開しています。研究ターゲットとしては、光駆動型触媒や光による有用分子の形成、光による高分子の重合や構造の制御、高効率光化学反応や人間の視覚をはるかに凌駕する超増幅性を有する光応答分子系、立体選択的な反応や次世代の光学キラリティー材料やそのセキュリティー応用、強発光性を有する分子や錯体分子など、革新的な分子や反応系の創出を目指しています。光反応分子科学研究室では化学、応用化学系などの学部や高専を卒業した学生を中心に毎年6-７名の優秀で個性豊かなM1院生を迎えています。院生は毎年多数の学会関連賞などを受賞するほか、NAIST最優秀学生賞などの実績を得ています。修了生は博士後期課程修了者も含め、先端企業における研究者、技術者として活躍の場を得ているほか、公的研究機関や大学においても活躍しています。光反応分子科学研究室では、これからも優れた研究設備を存分に活用して最先端の独創的な研究成果を世界に向けて発信し続けます。多様なバックグランドと それぞれの興味を生かしながら新たな課題にチャレンジする柔軟性と積極性のある方にぜひ参画していただきたいと期待しております。