研究内容
概要
薬剤やエレクトロニクス素材など有用物質を合成する反応化学は、社会発展の基盤であり、化学・物質科学の中心分野です。特に光を反応ツールとして用いる光反応化学はフォトポリマーやフォトレジストなどエレクトロニクスや加工技術の基盤として大きく発展してきました。さらに光を用いることでクリーンで温和な条件で高選択的な化学反応が可能であることや生体内など従来にない環境における化学反応制御により、生体機能解明、創薬や医療などにも大きく貢献してきました。このような背景のもと、2021年に「光情報分子科学研究室」と「反応制御科学研究室」を統合し、「光反応分子科学研究室」を設置しました。現代化学が抱える地球環境の保全やカーボンニュートラルとの整合などの課題を超克する未来化学を開拓するのが我々のミッションです。 光誘導型触媒の創成、分子反応の立体制御や分子キラリティーの解明、分子反応からの光情報やエネルギー制御へのアプロ―チなど、分子反応と光応答を統合的に設計し、物質材料を創成する「モノ作りの化学」から、社会変革すなわち「コト作りの化学」の構築に挑戦します。